| Project/Area Number |
24K00139
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 03050:Archaeology-related
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| Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中村 直子 鹿児島大学, 総合科学域共同学系, 教授 (00227919)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新里 貴之 沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (40325759)
大西 智和 鹿児島国際大学, 国際文化学部, 教授 (70244217)
竹中 正巳 鹿児島女子短期大学, その他部局等, 教授 (70264439)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
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| Keywords | 隼人・多禰嶋人 / 国家形成期 / 生業活動 / 集落 / 成川式土器 / 葬墓制の変遷 / 九州南部 / 大隅諸島 / 南九州・大隅諸島 / 7世紀・8世紀 / 隼人 / 多禰嶋 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では、古代文献に登場する「隼人」「多禰嶋人」をとりまく南九州・大隅諸島社会を、考古学的に検討する。これまではこの時期の考古資料が少なく、考古学的実態が不明確だったが、火山灰編年や放射性炭素年代測定法などを利用して7、8世紀の考古資料を発掘・再発見する。発掘調査する遺跡として8世紀初頭と9世紀の火山灰が検出されている集落遺跡である指宿市宮之前遺跡を計画している。また、集落構造や土器文化、食資源の変化を見ることにより、社会の変遷を考察する。地域色が強いとされる6世紀の在地文化の文化動態を考古学的に解明することにより、南九州・大隅諸島の地域社会が国家へ服属する過程を解明するものである。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、7・8世紀に「隼人」「多禰嶋人」と呼称され異民族として文献に登場する南九州や大隅諸島の住人やその社会の変遷を考古学的に検証することを目的としている。 古墳時代から九州南部の住人が公民化される9世紀にかけての在地集団の文化動態を明らかにするため、今年度は 指宿市宮之前遺跡の発掘調査を実施した。宮之前遺跡では当該期の複数の開聞岳火山灰層に挟まれた竪穴建物跡群や成川式土器が過去に確認されており、九州南部では数少ない8世紀前後の状況を把握できる可能性がある集落遺跡である。発掘調査の結果、古墳時代の竪穴建物跡群や遺物、それから7、8世紀代と考えられる遺構を検出し、調査目的に資する遺構が存在していることを確認できた。 在地共同体の小地域間交流を解明するため、拠点集落出土の在地土器(成川式土器)胎土分析を計画している。分析方法は蛍光X線分析を予定しており、このためのサンプリングを指宿市の遺跡を中心に実施した。また、拠点集落の在地土器製作技術の変遷をみるため、6世紀から9世紀までの変遷を追うことができる資料の特定を行い、指宿市橋牟礼川遺跡の出土遺物で垂直的なサンプリングを行うことにした。この技術変遷の方法としては、中性子放射化分析と型式学的検討を合わせて実施する予定である。 生業活動の変遷について、古墳時代の水田遺構が複数確認されている鹿大構内遺跡の古墳時代後期から7世紀段階のフローテーションおよび土器圧痕調査を実施した。また、種子島の野木田遺跡において種子島ではじめて弥生時代・古墳時代の水田遺構が検出されており、その遺跡や遺物の見学も実施した。 公民化前後の8・9世紀の外来文化の流入を示すものとして、九州南部には見られない土製の人型などを埋納した遺構が50年前に発見されており、その年代確定のための放射性炭素年代測定を実施し、9世紀代の年代が得られた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
6世紀から9世紀の在地文化の変遷を考古学的に解明するための考古資料として、集落遺跡、集落遺跡から出土した一括性の高い遺物、利用植物の変遷解明のための土器群と住居埋土(フローテーション用)の入手が必要であったが、2024年度の発掘調査によって、目的の資料が存在していることを確認した。 また、九州南部に所在する博物館や埋蔵文化財関係施設の収蔵品を活用させてもらえる準備も整い、指宿市教育委員会収蔵品については2024年度から資料調査を開始している。 海外研究者との共同研究となる土器・須恵器の胎土分析については、2024年度招聘してサンプリングを実施する予定だったが、双方の日程調整の都合上、2025年度早々に実施することになった。ただし、サンプリングする資料を収蔵している指宿市教育委員会・鹿児島市教育委員会とも調整が整っている状態である。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進については概ね研究計画の通りであるが、2025年度以降、以下の点で若干の変更を予定している。 1)集落遺跡の発掘調査について指宿市宮之前遺跡を中心に予定していたが、指宿市尾長谷迫遺跡において特に7世紀代の集落跡が良好に残存していることが最近判明し、古墳時代からの変遷もわかることから2025年度には尾長谷迫遺跡の発掘調査に着手することになった。また、種子島小浜貝塚で古墳時代後期並行期から平安時代にかけて貝塚が良好に残存していることが判明したことから、小浜貝塚の発掘調査も追加する予定である。 2)在地集落間の交流を把握する手段として中性子放射化分析を計画していたが、中性子放射化分析では9世紀の広域的な交易活動が見える須恵器生産地である中岳山麓窯跡群の産地同定と、橋牟礼川遺跡の古墳時代から9世紀にわたる在地土器の技術変遷をみるために利用することにし、在地集落間の交流については蛍光X線分析による在地土器の分析を実施することになった。
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