| Project/Area Number |
24K00188
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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| Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
田沼 幸子 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (00437310)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村津 蘭 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (50884285)
野元 弘幸 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (70261873)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2029-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2028: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2027: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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| Keywords | マルチモーダル / 映像 / 多文化 / 共生 / 人類学 / 教育 / 多文化教育 / 協働 |
| Outline of Research at the Start |
グローバル化の加速を受け、我が国でも社会の多様性と他者への理解を高めるための学びへの要求はかつてないほど高まっている。だが時間と資源は限られており、教育者が新たな 実践を取り入れるための障壁となっている。このために本研究では、申請者が授業でおこなってきたマルチモーダル人類学の手法を研究分担者らの多文化教育の実践と融合し、誰でも活用できるツールキットとして開発・提供するための検討・実践・検証を行う。
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| Outline of Annual Research Achievements |
初年度の前半6ヶ月は代表の田沼がバルセロナ自治大学に客員教授として滞在し、海外共同研究者のアルバレス教授とともにマルチモーダル人類学の手法を多文化教育に関わる場で試行・応用した。具体的には(1)スマートフォンの固定カメラで映像を撮影・編集・上映する調査研究手法を教育学の大学院生にワークショップで教授(2)初等教育教員を志望する学部生らに、彼らとは異なる背景を持つ人々(キューバ人・日本人)がどのように育ち、学校教育を受けてきたのかを知り、感じ取れるような動画映像や写真を交えた話題提供の授業(3)バルセロナ自治大学とブラジルの大学と共同で開催された国際シンポジウムの参加者へのインタビューを撮影・編集し、後日、インターネット上で公開(4)教育学部で大学生活の総括となる授業において、自分にとって教育に携わることを象徴するモノや写真を見せながら語る(Show & Tell)こと、そして二人一組になって、相手になぜ教員になろうと思ったのかをインタビューし、最後にクラス全体に、インタビューした相手が語った内容を説明する、というワークショップ(5)アルバレス教授の教育入門の著書における、自文化を学ぶ場としての学校という章の事例として、日本の「運動会」を写真と動画、論文を用いて紹介、などさまざまな実践的教育研究を行った。これらの詳細は共同研究者らに写真つきで英語のメールで報告した。
帰国後は12月27日にオックスフォード大学のダニエルズ教授と東京都立大学の野元教授、東京外国語大学の村津助教と東京都立大学でマルチモーダル人類学の調査研究に関わる国際研究発表会を行った。また、野元教授の紹介で東京に修学旅行に来た愛知県のブラジル人学校の生徒たちが撮った写真を発表してもらう研究会を行った。野元教授が学生が直面する問題に関わる写真を提出してもらい、それを見ながら語る授業に田沼も参加した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バルセロナの半年間で、予定していたワークショップだけでなく、新たに誘われて得られたチャンスを活かして様々な実験的授業ができた。また、到着直後の4月に偶然、別の学科で開催されるマルチモーダル人類学のワークショップに田沼が参加できるよう、主催者と繋げてもらえた。 ダニエルスは7月末にバルセロナ大学で開催されたヨーロッパ人類学会(EASA)で発表するためバルセロナを訪れ、アルバレスと田沼と三人で対面で会話する機会を得られた。ダニエルスは訪西が初めてで、アルバレスは英国を訪れたことがないため、同じヨーロッパにおいても文化や習慣だけでなく、大学や研究のあり方で異なる点が多いことを知ることができ、共同研究を進める上で有益な情報交換ができた。ダニエルスが12月末に国立民族学博物館に招聘された際、彼女の関わる映像ワークショップに田沼も参加し、映像制作と視聴の共有と意見交換を行うことができた。 また、野元教授は専門とするパウロ・フレイレの教育論においても映像が有用であることが論じられ実践されていたことから、田沼が応用する場も設けてもらえた。当初は田沼は動画を用いたワークショップを構想し、野元氏は使い捨てカメラを用いたものを考えていたが、先方の時間が限られていることや使い捨てカメラの価格上昇などもあり、議論を重ねた結果、実際に生徒が見て選べる、スマートフォンで撮影した写真を用いることにした。事前に「良い写真」を撮る必要はない、という説明も行ったが、ブラジル人学校の教員が元々写真撮影を趣味としていたこともあり、技術的な指導を行なってくれたため、大学の教室の大画面で広げてみても印象に残る写真が撮影された。 村津は別の科研費や勤務大学の企画で演劇や展示など、映像を超えたさまざまなマルチモーダル人類学の企画を行い、田沼もこれに参加した。アカデミアを超えた参加者との交流で知見を広げることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
予定通り、田沼がバルセロナで行った実験的授業で得られた経験や知見を用いて日本の外国人学校でワークショップを行い、多文化教育における効果や改善点について、野元に評価を仰ぐ。また、田沼は昨年、本科研の海外滞在で得られた新たな方法や知見を取り入れて、本務校にて「マルチモーダル人類学」の授業を行なっている。受講者は人類学と社会学の学部生であり、ほとんどが日本人学生だが、同じような背景を持つ学生同士でも全く予想外の対象を撮影してくることから、それぞれ異なった見方や文化を持つことに気づいている。日本で得られた成果を日本の分担者、イギリスとスペインの共同研究者に逐次報告し、彼女らが教育や調査地で用いられるようにする。
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