| Project/Area Number |
24K00526
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 12010:Basic analysis-related
|
| Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
角 大輝 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (40313324)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 譲 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (30342794)
上原 崇人 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (40613261)
渡邉 天鵬 中部大学, 創発学術院, 特任助教 (50913282)
井上 友喜 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (60253316)
矢野 孝次 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80467646)
イェーリッシュ ヨハネス 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (90741869)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2029-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2028: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
|
| Keywords | ランダム複素力学系 / 非自励複素力学系 / 正則写像半群 / フラクタル / 反復関数系 / ランダム誘起現象 / ジュリア集合 / マルコフ的複素力学系 / 力学系 / ランダム力学系 / 複素力学系 / エルゴード理論 |
| Outline of Research at the Start |
力学系、つまり状態が規則に従って時間とともに変化していくシステム(力学系)において、その規則がランダムに変化したり、ノイズが加わるようなシステム(ランダム力学系)を考える。自然界や実社会には多くのランダム項があるために、ランダム力学系を考えることは非常に重要である。ランダム性またはノイズによる効果、新しい現象の発見を追求し、そのメカニズムに迫っていく。また、極限状態などに現れるフラクタル図形も研究する。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
角は複素2次元の一般化エノン写像のランダム力学系の平均安定性の論文にし投稿した。さらに平均安定性より弱い安定性の論文を準備している。また一般化エノン写像のランダム力学系の結果をドイツでのフラクタルの国際研究集会にて基調講演として発表した。またM. Comerford氏(米国)との共同研究において、非有界多項式列のジュリア集合の非一様完全性の論文を準備した。さらにイエーリッシュ氏(名古屋大)、渡邉氏(中部大)らと双曲的マルコフ的複素力学系のジュリア集合の次元と測度の論文の準備を行った。またランダム力学系と反復関数系の研究集会を数理解析研究所で主催した。また複素連分数展開に関する無限等角反復関数系の論文を出版し、正則写像半群の歪積の論文を出版した。 上原は複素曲面内の有理尖点曲線の近傍の様子を調べて、曲線の法束が自明でかつ上田類が全て消える場合、曲線周りの座標は解析的に線形化可能であることを示した。また、有理曲面においてA_1型とA_2型の不変(-2)-曲線回りで回転領域をもつ双正則自己同型写像を構成した。イエーリッシュはフックス群のリアプノフ指数の大偏差原理の研究を行った。 また佐藤はランダム力学系と確率微分方程式で生じる確率カオスと関連する非線形確率現象を研究し、とくに間欠性やLorenz96の概周期性に関する結果を得た。矢野はランダム連続写像により駆動される作用発展に対する情報系分解問題について,リース分解を用いて第三ノイズを特定する研究結果を精査し論文にまとめた。渡邉はランダム複素力学系のジュリア集合の連結性などを研究し、以前の二次多項式族に関する結果を一般次数多項式族に拡張する議論を重ねた.また非自励反復関数系の極限集合の連結性等の研究を行った。井上は中立的不動点や不動点の近傍への入口で非有界な微分係数をもつようなランダム写像の不変測度とその評価について研究した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一般化エノン写像のランダム力学系理論の平均安定性に関する結果を論文にまとめて雑誌に投稿できたことは大変大きい。その論文は現在査読中である。また、同じ結果をドイツの国際研究集会にて招待基調講演として発表できたことも非常に大きく、その場では世界中のフラクタルと力学系理論研究者に研究成果をアピールすることができ、多くの研究者から関心を持っていただくこととなった。さらに、2024年8月に数理解析研究所で開催(佐藤氏、矢野氏との共同開催)したランダム力学系理論とフラクタルに関する研究集会では、国内外の多くの研究者を招聘して、その場で自らの一般化エノン写像のランダム力学系に関する研究成果を発表することができ、多くの研究者からの注目を得ることができたほか、国内外の様々な研究者と活発な議論を行うことができ、研究の深化を図ることができた。その研究集会では、佐藤氏、矢野氏はランダム力学系理論の研究成果を発表し、かつイエーリッシュ氏はマルコフ的複素力学系の研究成果についてポスター発表を行い、井上氏は位置依存ランダム力学系理論の研究成果を発表し、渡邉氏はランダム緩和ニュートン法等に関する研究成果を発表することができて、非常に実りある議論を行うことができた。また、その研究集会と前後して、アメリカより、Mark Comerford氏を招聘して、非自励系ランダム力学系の非一様完全性などについて共同研究を集中して行い、その結果についての論文の準備が進んだことも非常に大きい。また、伊縫氏との共同研究で得ていた複素連分数展開に関連する無限等角反復関数系の結果の論文を出版し、Atnip氏、Urbanski氏との共著の正則写像半群の歪積の論文を出版できたことも大きい。 以上のことから、2024年度の本研究はおおむね順調に進展していると考えている。
|
| Strategy for Future Research Activity |
研究代表者および研究分担者の相互の対面での行き来を増やし、かつそれぞれの研究に関わる共同研究者との打ち合わせを増やして、研究全体の深化を図っていく。 具体的には、角が行っているランダム複素力学系に関して、まず非自励系多項式力学系における新現象を考察する研究については、アメリカのM.Comerford,R.Stankewitzと連絡を取りながら、研究集会等で対面で会って、アイデアを発展させて、新しい現象をさらに発見して考察を深めていく。また、2次元のランダム緩和ニュートン法については、一橋大の川平友規氏や、ノルウェーのTrung Tuyen Truong氏をはじめとする国内外の研究者と議論を重ねていく。角とイエーリッシュによるランダム複素力学系および無限生成有理半群の力学系の研究については、実際に互いに行き来を行いながらシステムに付随するPeron-Frobenius作用素の解析やジュリア集合のハウスドルフ次元などの理論を発展させていく。また、上原とも連絡を取って、互いの持っている知識を基礎のところから伝達しあって、高次元の複素多様体上の正則自己同型写像によるランダム力学系的理論を構築していく。そして、佐藤とはランダム力学系理論の研究集会の共催などを通じて、互いに連絡を頻繁に取って、互いの大学を行き来しあいながら、ランダム力学系理論の理論と応用の連携についての研究を深めていく。井上とは複素位置依存ランダム力学系理論の基礎などについての議論を行う。また、イエーリッシュ、渡邉とは研究集会等で会いながら、マルコフ的複素力学系理論の研究を深めていく。 以上のことについて、すでに得られている成果を論文にしていく。
|