| Project/Area Number |
24K01024
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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| Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
松本 由香 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (70313476)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 孝徳 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (80746339)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥15,990,000 (Direct Cost: ¥12,300,000、Indirect Cost: ¥3,690,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
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| Keywords | 鋼構造 / 角形鋼管柱 / 局部座屈 / 形状計測 / 残余耐震性能 |
| Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、巨大地震を経験した鋼構造建築物が継続使用可能か否か、次の巨大地震に対して倒壊しないか否かを判定する手法を構築することである。特に、局部座屈(部材断面を構成する板要素が波打つように変形する現象)が生じた鋼構造部材を対象に,部材の表面形状を精緻に計測することにより、耐力が低下し始める前の軽微な局部座屈を検知し、残余耐震性能を推定できるようにすることを意図している。今回の補助事業では、地震によって振動する過程で部材の変形が解消されることを考慮できるように推定手法の改善を図る。さらに、様々な種類の柱や外力条件について実験・解析を行い、推定手法の適用範囲を拡張する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,局部座屈が生じた鋼構造部材の残余耐震性能を精度よく推定する方法を構築することである.今回の申請では,課題①として,BCR295角形鋼管柱について局部座屈の進行と耐力劣化過程に対するパラメータの影響を定量的に把握し,局部座屈による面外変形と残余曲げ耐力の関係を定式化することを目標とする.特に,振動の過程で部材の変形が解消される現象を考慮できるように手法を改善し,推定精度向上を図ることを意図している.さらに,課題②として様々な部材断面や外力条件について実験・解析を行い,推定手法の適用範囲を拡張することを狙いとしている. 課題①として,BCR295角形鋼管柱の有限要素解析により,残留傾斜角=0時の曲げ耐力-面外変形関係を調査したところ,両者の関係は主に幅厚比に依存することが分かった.さらに,部材角による面外変形の変化率は,幅厚比,軸力比,せん断スパン比が支配パラメータであることが分かった.これらの知見に基づき,被災後の復旧設計において期待する変位履歴を与え,面外変形の成長を推定し,残余曲げ耐力に換算する方法を考案した.得られた推定値と解析値には十分な正の相関がみられた. 課題②として,外力条件の影響を検討するため,既往研究に基づいて角形鋼管柱の局部座屈進行を分析した.その結果,局部座屈による変形が顕著に進行し始める載荷サイクルが水平二方向の複合載荷によって大きく変化することが分かった.マルチスプリングモデルによる解析により,断面のうち圧縮を受ける要素の振幅が二方向載荷によって変化することが確認された.さらに,部材断面としてSN材によるH形断面を追加して繰返し載荷実験を行い,局部座屈が生じるフランジ面外変形と曲げ耐力の関係を調査した.その結果,曲げ耐力が低下する直前のフランジの傾きがおおよそ一定であることを確認した.
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題①については,BCR295角形鋼管柱の有限要素解析を実施し,柱の残留傾斜角=0時の曲げ耐力-面外変形関係は主に幅厚比に依存することを確認し,両者の関係を近似式として定式化する見通しを立てることができた.さらに,部材角による面外変形の変化率の支配パラメータを特定することができた.これらの知見により,部材角の履歴に基づいて面外変形の成長を推定すれば,振動の過程で部材の変形が解消される現象を考慮して残余曲げ耐力を推定できることが確認できた.課題①に関する検討は順調に進行している. 課題②のうち,外力条件が異なる場合の角形鋼管柱については,当初想定していなかった水平二方向による複合載荷が大きな影響力を持っていることが分かったため,マルチスプリングモデルによる予備解析を先行して実施した.そのため,当初予定していた角形鋼管柱の載荷試験は延期したが,より適切な実験パラメータを設定するために必要なスタディを実施した結果であり,来年度以降に実験を実施する目処が立っている. 課題②のうち,部材断面が異なる場合としてSN材によるH形断面部材について載荷実験を実施した.当初は角形鋼管のなかで断面寸法などが異なる部材の実験を想定していたが,有限要素解析の結果,これらの因子は比較的影響力が小さいと予想される.また,借用したラインレーザーにより複雑な形状計測が可能になったため,角形鋼管に比べて複雑な局部座屈波形が形成されるH形断面部材の実験を優先した.H形断面部材はラーメン骨組の梁として広く使用されている部材であり,梁の局部座屈挙動を精緻に予測できるようにすることは非常に有意義である.以上により,課題②についても概ね順調に進行している.
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| Strategy for Future Research Activity |
課題①については,令和6年度に考案した推定方法の妥当性を検証するため,有限要素解析による検討を中心に進める.特に,現在使用している有限要素解析プログラムでは,鋼の構成則(特にバウシンガー効果)の再現性が良好ではないため,部材角による面外変形の変化率について十分な解析精度が得られているかどうかを確認する必要がある.そのため,バウシンガー効果について精度のよい構成則を採用した解析を行い,令和6年度の解析結果と比較した上で,面外変形の変化率の近似式を定式化する. 課題②については,水平二方向載荷を考慮して実験パラメータを設定し,角形鋼管柱の繰返し載荷を実施する.これによって外力条件が異なる場合の残余曲げ耐力の変化について調査を行う.さらに,令和7年度も実験期間にラインレーザーを借用できることになったため,H形断面部材を検討対象に追加し,幅厚比を主パラメータとして繰返し載荷試験を実施し,残余曲げ耐力を推定するために計測すべき変数の特定を試みる.
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