| Project/Area Number |
24K01446
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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| Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
八木 清 筑波大学, 数理物質系, 教授 (30401128)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 幸一郎 九州大学, 工学研究院, 教授 (30888889)
花岡 健二郎 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (70451854)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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| Keywords | 量子化学計算 / 分子動力学計算 / 蛍光プローブ / 酵素反応 / 光化学反応 |
| Outline of Research at the Start |
本課題では、計算化学により蛍光プローブ・蛋白質の相互作用と光化学過程を解明し、さらに、有機合成化学・情報科学と連携することで新規蛍光プローブを開発する。蛍光プローブは細胞イメージングを用いた生命科学研究に必要不可欠である。特に、特定の蛋白質を選択的に蛍光標識する蛍光プローブは極めて重要である。そのため、量子化学(QM)と分子力場(MM)を組み合わせたQM/MM計算に基づく高速自由エネルギー計算法を開発する。これを蛍光プローブ・蛋白質結合体へ応用し、標的とする蛋白質を認識・結合した時にのみ光る新規蛍光プローブを設計する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、計算化学により蛍光プローブ・蛋白質の相互作用と光化学過程を解明し、さらに、有機合成化学・情報科学と連携することで新規蛍光プローブを開発することを目的としている。蛍光プローブは細胞イメージングを用いた生命科学研究に必要不可欠である。特に、特定の蛋白質を選択的に蛍光標識する蛍光プローブは極めて重要だが、このような分子設計は既存技術では容易でない。本課題では、量子化学(QM)と分子力場(MM)を組み合わせたQM/MM計算と拡張アンサンブル法を融合した高速なQM/MM自由エネルギー計算法を開発する。これを蛍光プローブ・蛋白質へ応用し、その結合構造と光化学反応を解明する。得られた知見に基づき、標的とする蛋白質を認識・結合した時にのみ光る新規蛍光プローブを設計する。 1年目は、拡張アンサンブル法であるレプリカ交換アンブレラサンプリング(REUS)法とQM/MM計算を組み合わせ、蛍光プローブ・標的蛋白質(HaloTag)の結合構造を探索した。蛍光プローブに融合されている蛍光性分子であるフェニルローダミン(PhR)は,フェニル基とキサンテンの間の2面角(phi)によって蛍光性が制御される。まず,水中と蛋白質結合状態において、基底状態でphi角に対する自由エネルギー変化を計算した。その結果、HaloTagと結合することで,phi角の回転障壁が倍以上大きくなることが分かった。次に、光励起後の時間発展を計算し、蛍光スペクトルを計算した。水中ではすぐに蛍光が失活するのに対し、HaloTag結合状態では20 ps後も十分な蛍光強度が保たれた。本研究により、PhRとHaloTagの相互作用を明らかにし、結合状態において発蛍光する分子機構を解明した。また、有機化学的手法によって、同様なねじれ型分子内電荷移動を蛍光制御原理とする蛍光プローブの開発を行い、本蛍光制御機構の有用性を検討した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目は、QM/MM計算を用いて、蛍光プローブ(PhR)・標的蛋白質(HaloTag)の結合構造を探索し、さらに光励起後の時間発展を計算した。PhRをQM領域とし、それ以外をMM領域とした。QM/MM計算の計算負荷は、QM計算のレベルに強く依存する。そのため、まず、高精度だが計算負荷の大きい密度汎関数理論(DFT)と、より近似的で計算負荷の低いDensity Functional Tight Binding (DFTB)法の精度を比較した。その結果、phi角に対する自由エネルギー変化はDFTB法で精度よく計算できることが分かった。この結果に基づき、DFTB/MM-REUS法を用いて、水中のPhRとPhR-HaloTagの様々な結合状態に対し、phi角の回転障壁を計算した。HaloTagとの結合による回転障壁の増加と、その原因となるPhR-HaloTag相互作用を明らかにした。 一方、電子励起状態の計算には時間依存DFT (TD-DFT)法を用いた。TD-DFT/MM-MD計算を用いて、PhRの第1励起状態から20ピコ秒のMD計算を実行した。この計算を、初期値を変えて20パターン実行し、合計400 ピコ秒のトラジェクトリーを得た。TD-DFT計算を効率よく実行するため、並列性に優れたプログラムであるQSimulate-QM/GENESISを用い、計算は大阪大の大規模計算機システムSQUIDで実行した。得られたトラジェクトリーを解析し、蛍光スペクトルの時間変化を得た。その結果、水中のPhRはすぐに消光するが、HaloTagとの結合状態では十分な蛍光強度を保てることが分かった。 以上の研究を通して、蛍光プローブ・蛋白質の結合状態に対し、蛍光強度を計算するスキームを確立することができた。今後、様々な蛍光プローブ、および蛋白質に対する計算を系統的に実行する準備が完了した。
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| Strategy for Future Research Activity |
1年目に確立した計算スキームを用いて、様々な蛍光プローブ・蛋白質に対する計算を実行する。PhRとリガンドを融合する位置を変えたもの、PhRの置換基を変更したもの、タグ蛋白質をSNAP-tagとするもの、などを実行する。得られたトラジェクトリーを解析し、蛍光特性の鍵となる相互作用を解明する。また、その特性を説明変数とする機械学習モデルを構築し、未知の蛍光プローブやタンパク質に対し、素早く蛍光特性を予測する。予測された分子を実際に合成し、蛍光特性を計測することで、機械学習モデルの予測精度を検証する。 また、QM/MM計算の高速化に取り組む。Hydrogen Mass Repartitioning (HMR)法を用いることで、時間ステップを従来(2フェムト秒)より数倍大きく(3~5フェムト秒)することができる。また、QM/MM相互作用を遅い成分として扱うRESPA法を実装する。RESPA法により、通常の計算は低精度なDFTBを用い、10回に1回程度、高精度なDFT計算やab initio計算を実行することで、計算速度を数十倍にすることができる。HMR法とRESPA法を同時に用いることで、数十倍の高速化が見込まれる。
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