| Project/Area Number |
24K01882
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 41040:Agricultural environmental engineering and agricultural information engineering-related
|
| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安武 大輔 九州大学, 農学研究院, 准教授 (90516113)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐合 悠貴 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (20648852)
岩尾 忠重 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 教授 (30930440)
廣田 知良 九州大学, 農学研究院, 教授 (20343949)
江口 壽彦 九州大学, 実験生物環境制御センター, 准教授 (40213540)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
|
| Keywords | 根系バイオマス / ハイパースペクトルカメラ / ホウレンソウ / 水耕栽培 / 部分的最小二乗回帰 / 乾物重 / データ駆動形精密農業 / 作物センシング / スペクトル画像 / 根バイオマス / 細根 |
| Outline of Research at the Start |
作物の根系形質(根バイオマスとその機能群)の挙動は,生育・収量特性を決定付ける光合成に並ぶ基幹的生理生態情報であるが,そのアプローチの困難性から,営農管理に求められる解像度(根系全体を機能別かつ日単位)でのモニタリングには至っていない.そこで,応募者独自のセンシング技術と数理モデリングを駆使することで,世界初となる根系形質の高解像度データのモニタリングとその活用に関する3つの目標(研究の目的欄に記載)に取り組む.これらの目標1~3を3年間の計画で達成することで,作物生育の精密制御を志向したデータ駆動型精密農業の基盤体制を構築する.
|
| Outline of Annual Research Achievements |
効率的かつ持続可能な施設園芸では、植物の生理的特性のモニタリングが不可欠であり、とくに根は水分・養分の吸収や資源配分に関わるため、生産性向上には根の生理情報の活用が重要である。根のバイオマスはその機能評価に有用な指標であり、通常は乾燥重量で評価される。Jin et al.(2024)はNFT水耕栽培ベッドでホウレンソウ根の乾燥重量をハイパースペクトル画像とPLSRモデルにより推定する手法を提案したが、実生産環境下での精度は未検証である。そこで本研究では,Jin et al.(2024)のモデルをそのまま水耕栽培環境に適用し,根のバイオマスを推定するとともに,その精度を評価し,栽培期間を通じた根の動態を可視化することを目的とした。 九州大学伊都キャンパスに設置されたNFT養液栽培システムを用い、ホウレンソウを2024年11月2日から12月22日まで栽培した。合計104株を段階的に定植・収穫することで乾燥重量のばらつきを確保し、モデル精度検証に活用した。反射スペクトルはSpecim IQハイパースペクトルカメラを用いて400–1000 nmの範囲で撮影し、収穫後は根を分離し、80℃で72時間乾燥させて乾燥重量を測定した。また104株のうち4株については毎日撮影を行い、栽培期間中の根のバイオマス動態の可視化も試みた。得られたデータにJin et al.(2024)の部分的最小二乗回帰(PLSR)モデルを適用した結果、R2=0.84と高い推定精度が得られたが、0.3 gを超える場合には過小推定の傾向が見られた。この誤差の要因として、根の重なりによる反射スペクトルの飽和が考えられた。時間経過に伴い、根のバイオマスは基部から外側へと拡大し、その蓄積が可視化された。最終的な推定値と実測値の差は小さく、本モデルは実用環境下でも根のバイオマス推定と動態把握に有効なツールであると結論づけられた。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
根系バイオマスの非破壊・連続高精度モニタリングの実現に向けて、著者らは実生産環境下における計測精度の未検証という従来の課題を解決することを、科研費初年度の主要な目標として設定した。これに対し、100株以上のホウレンソウを段階的に栽培し、繰り返しデータを収集することで、高い推定精度を有するPLSRモデルの構築に成功した。さらに、このモデルを栽培期間全体にわたって適用した結果、植物の基部から外側へと乾燥重量の増加が時間とともに拡大する様子を明瞭に観察することができ、当初目標を達成した。 加えて、本研究の成果(根系の日齢推定モデルの構築)として、当該年度中に国際学術誌に原著論文1報を発表した。同論文の内容はアメリカ園芸学会(ASHS)によってプレスリリースとして公表され、学術的意義のみならず社会的インパクトの観点からも、本科研の成果が広く可視化された。 以上の理由から、現在までの進捗状況を「おおむね順調に進展している」と評価した。
|
| Strategy for Future Research Activity |
研究初年度の進捗として予定通りの進捗を達成しており、特段の問題は生じていないので、研究2年目の2025年度も、引き続き計画通りの進行とする。 まず、2024年度で達成した「根系バイオマスの非破壊・連続高精度モニタリング」の成果を論文として投稿・発表することを目指す。また、根系による光合成産物の貯蔵機能を考慮した葉菜類(ニラ)の成長予測モデルの構築に関する論文作成にも取り組む。 実験については、光合成と地上部成長状態の情報に基づいて根系バイオマスを予測する研究を実施し、データの収集・解析に努める。2025年度中に成果をとりまとめて学会発表を行い、その論文作成に受けた方針を決める。
|