| Project/Area Number |
24K02097
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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| Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
東城 幸治 信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (30377618)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 將起 信州大学, 理学部, 特任助教 (00854465)
谷野 宏樹 基礎生物学研究所, 進化発生研究部門, 特別訪問研究員 (10915242)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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| Keywords | 進化 / 生態 / 昆虫 / 発生 / 両性生殖 / 単為生殖 / 遺伝子 / RNA-seq / 繁殖システム |
| Outline of Research at the Start |
「単為生殖」は、様々な多細胞動物群に平行的に獲得され、種多様性の高い昆虫類では,ほとんどの昆虫目において平行的に進化してきたほか、コモドドラゴンのような大型脊椎動物においても単為生殖が知られるが、単為生殖に直接関わる遺伝的基盤は未解明である。
同一種内に両性生殖系統と単為生殖系統が混在し、単為生殖系統の大発生もよく知られるオオシロカゲロウに着目する。これまでの研究からは単為生殖系統が比較的最近に両性生殖系統から派生したことを含め、系統進化史が詳細に究明されてきた。胚発生に関する知見も豊富であり、本種の利点を最大限に活用することで、単為生殖機構に直接的に関与する世界初の遺伝的基盤の解明を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
地理的単為生殖種であるオオシロカゲロウを対象に、進化生態学、発生遺伝学の研究を推進した。新たに分布情報が得られた日本列島内の地域集団、朝鮮半島(韓国)内の地域集団における調査・サンプリングを実施し、遺伝子解析(mtDNA COI領域, 16S rRNA領域)を実施することで、単為生殖系統であるか、両性生殖系統であるかを判定するとともに、種内系統解析の結果を更新した。従来の考察通り、単為生殖系統の進化は日本列島内の西日本で一度だけ生じたことを支持する結果となった。
両性生殖集団(東京・多摩川水系日野用水)と単為生殖集団(長野・千曲川)から、それぞれ受精卵と未受精卵を野外から採卵し、単為発生における最も重要と思われる産卵後5-10時間の初期発生卵から15分おきにRNA-seq用のサンプルを確保し、RNA抽出を実施した。これらの試料について、次世代シーケンサーによる発現遺伝子の網羅的解析を行い、両性生殖系統と単為生殖系統のいずれか一方でのみ特異的に発現している遺伝子のスクリーニングを実施した。また、本課題に関する先進ゲノム支援にも採択され、全ゲノム解析を実施していただいているが、現時点では、DNA濃度不足の課題があり、野外集団の体サイズが大きくなるのを待ち、再度の解析依頼を検討していただいている。
これまでの背景や成果、今後の研究課題に関する成果を、韓国・ソウルで2024年6月に開催されたASH(Asian Society of Hydolobiology アジア水生生物学会)での招待講演、ならびに7月にイタリア・トリノで開催されたInternational Conference of Ephemeroptera(国際カゲロウ学会)にてポスター発表を実施した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ゲノム支援によるオオシロカゲロウの全ゲノム解析自体は、試行錯誤をしているところであるが、DNAを抽出するサンプルサイズだけの課題にまで進展しているので、2025年の初夏(6-7月)に野外で採取される幼虫からのゲノム解析により、順調に解析が進展するものと期待している。
また、両性生殖系統における受精卵の確保、単為生殖系統による未受精卵の確保は順調にできており、それぞれの初期胚発生卵をRNA-seq解析に用いるためのRNA抽出を済ませている。これらのRNA解析試料のうちの一部は、次世代シーケンサーによる解析を済ませており、それぞれにおける膨大な発現遺伝情報を得ている。ゲノム解読ができていない現時点では、両性生殖系統と単為生殖系統のいずれか一方でのみ特異的に発現している遺伝子について、de novo での発現解析をしているが、全ゲノム解析が進めば、ショウジョウバエ・ゲノムとの対応づけを行いながら、さらに解析が進展するものと期待される。
4年計画の1年目の成果としては、十分に計画通りに進められているものと評価する。
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| Strategy for Future Research Activity |
オオシロカゲロウは年1化の生態であり、成虫の羽化は9月初旬から中旬にかけての時期となるため、初夏(6-7月)の期間は、先進ゲノム支援事業により全ゲノム解析の支援を受けるためのサンプルの確保やDNA抽出を優先して実施する予定である。データのスクリーニングが済んだ部分から、ショウジョウバエ・ゲノムとの対応関係の分析についても進めていく予定である。
並行して、昨秋の羽化成虫から採卵した初期発生ステージにおけるRNA-seqの解析データ分析を進める。その上で、2025年9月の羽化・繁殖シーズンにおける解析計画を詳細に再検討することで、本プロジェクト2年目の更なる成果蓄積を目指す。
また、日本列島や朝鮮半島における未解析集団のサンプリングも可能な限り進めるとともに、遺伝子解析(mtDNA COI領域, 16S rRNA領域)を実施することで、単為生殖系統であるか、両性生殖系統であるかを判定し、本種における系統進化史に関する理解をより深める予定である。
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