| Project/Area Number |
24K02221
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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| Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
内藤 尚道 金沢大学, 医学系, 教授 (30570676)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
射場 智大 金沢大学, 医学系, 助教 (10908205)
前田 大地 神戸大学, 医学研究科, 客員教授 (30585500)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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| Keywords | 血管内皮細胞 / 細胞多様性 / 血管内皮細胞ニッチ / シングルセル解析 / 疾患特異的血管内皮細胞 / 血管ニッチ |
| Outline of Research at the Start |
本研究では血管内皮細胞の細胞多様性と血管微小環境(ニッチ)を包括的に解析することで、生命現象における血管内皮細胞の多様性の意義を解明する。生理的および病的条件を同時に解析し、血管ニッチを構成する周囲の細胞の細胞間相互作用を網羅的に解析して比較することで、多様性を示す血管内皮細胞の亜分画を分子レベルでその特徴を解明する。さらに微小環境を可視化する。さらに微小環境を障害するモデルの作製を通じて、概念の立証を目指す。同時に細胞間相互作用の検証に取り組み、本研究を通じて「血管内皮細胞の細胞多様性は、特有の微小環境を構築し生命現象の制御に重要である」との概念を確立する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、生理的な状態での血管内皮細胞が構築する細胞多様性を伴った微小環境を、複数の血管障害モデルを用いて解析する。複数の臓器障害モデルを用いて、血管が修復・再生する際の血管内皮細胞を中心とした微小環境に焦点をあてる。異なる状況下において血管内皮細胞の亜分画と微小環境が、どのような細胞によって構築されるか明らかにする。遺伝子プロファイリング、空間トランスクリプトーム解析、遺伝子改変動物を用いた細胞可視化、遺伝子組み換えマウスによる血管内皮細胞のサブクラスターの操作を通じて、血管内皮細胞の細胞多様性が構築する血管微小環境を解析する。 令和6年度は肝臓、肺、下肢筋肉の血管内皮細胞を対象として、既存のシングルセルデータの解析、新規の負荷モデルの作製と血管内皮細胞の分離、さらにはシングルセル解析とその解析に取り組んだ。これまでの基盤研究などからすでに取得しているものを有効利用して、追加で新たに解析を実施した。 その結果、生理的な条件下での血管内皮細胞の細胞多様性に関する解析に取り組み、細胞多様性の一つである血管内皮幹細胞の細胞特性を明らかにすることができた。またその他の血管内皮細胞の遺伝子発現情報を入手した。同時に微小環境を構成する周囲の細胞の1細胞レベルでの遺伝子発現情報を入手し、細胞間相互作用解析を実施した。 微小環境を構成する細胞を詳細に解析するためには従来の免疫染色では不十分である。そのため血管および周囲の微小環境の解析に特化したマルチプレックス解析の確立に取り組んだ。また遺伝子発現情報をRNAレベルで可視化するため、RNAscopeの解析系を研究室内で確立した。これらの手法を用いて、シングルセル解析から得られた情報を検証している。また一部の因子に関しては、血管内皮細胞を用いた機能解析に取り組んでいる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和6年度は肝臓、肺、下肢筋肉の血管内皮細胞の生理的条件下および障害モデルでのシングルセル解析データの取得とバイオインフォマティクス解析に取り組んだ。その結果、生理的条件下における血管内皮細胞の細胞多様性のに関する知見と、障害時における変化の解析が進んだ。また複雑な微小環境を可視化することは、通常の免疫染色による解析では、一度に解析できる抗原の数が制限されるため困難であった。そこで本計画ではこれまで実施したことがないマルチプレックスアッセイを計画した。本計画を実現するために令和6年度にハイペリオンを用いた解析系を立ち上げ、実際にヒト検体を用いて、血管内皮細胞と微小環境を構成する血球細胞の関係を可視化できることを確認した。またRNA レベルでの可視化を実現するためにRNAscope解析を立ち上げた。網羅的空間RNA発現解析に関しても、これまで経験がなかったが、RNAの質の確認を行うDV200の測定、検体の準備に取り組み、順調に解析準備が進んでいる。以上のことから、当初計画していた実験は概ね計画通りに進行していることから、本研究は順調に進展していると判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、令和7年度、令和8年度は引き続きシングルセル解析から得られた情報解析を継続する。これまでの経験から複数の情報の統合や、統合した情報から一部の細胞集団の再解析により、通常の解析では検出できないシグナルや情報が得られることがわかっている。これまでにも血管内皮細胞と血球細胞は、再解析により細胞特性を明らかにすることができたので、同様の方法で情報解析を継続する。またR6年度に確立した複数の手法を用いて、血管内皮細胞の細胞多様性の可視化に取り組む。特に特定の細胞集団の周囲にどのような細胞が存在し、微小環境を構築しているかに関して解析する。 すでに得られた遺伝子の機能解析実験に取り組んでいる。in vitroおよびin vivoで遺伝子機能解析と共に微小環境の制御実験、薬剤などによる阻害実験に取り組む計画である。特定の分画を分離できる表面抗原の同定も試みる計画である。さらに培養実験や薬剤などによる機能阻害実験などの結果から、血管機能に重要と考えられる遺伝子のKOマウスの作製に取り組む計画である。研究期間中に「血管内皮細胞の細胞多様性は、特有の微小環境を構築し生命現象の制御に重要である」との概念の確立につながる基礎研究に取り組む。
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