| Project/Area Number |
24K02439
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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| Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
横山 顕礼 京都大学, 医学研究科, 講師 (20515514)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣内 伸之 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (90839721)
大橋 真也 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (20435556)
玉置 将司 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (00796948)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥13,910,000 (Direct Cost: ¥10,700,000、Indirect Cost: ¥3,210,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
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| Keywords | アルコール発がん / 食道がん / 遺伝子多型 / ドライバー変異 / 遺伝子変異 |
| Outline of Research at the Start |
アルコール摂取は食道扁平上皮がんの主要な危険因子であるが、発がんメカニズムの詳細は未だ解明されていない。本研究の目的は、アルコールとその代謝産物であるアセトアルデヒドの曝露により食道上皮に生じる遺伝子変異と微小環境変化との関係性を明確にすることである。具体的には、ALDH2多型が比較可能な実験系を用いて、長期間アセトアルデヒド/アルコールを曝露した際に正常食道上皮に直接誘発される微小な変異クローンの拡大を最新のシーケンス技術で解析することで病態解明を行う。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究は、ALDH2多型を有する正常食道上皮において、アルコール・アセトアルデヒドの長期間曝露による変異負荷と微小環境変化との関係性を明らかにすると共に、アルコールに起因する食道発がんのゲノム異常の機序を解明することを目的としている。 研究構成は、ヒト食道上皮培養によるIn vitro解析とマウス食道によるIn vivo解析、そして、その結果を用いた網羅的遺伝子ノックアウト実験を行うことで、機能の検証を行うという3段階の構成を予定しており、ALDH2多型が比較可能な実験系を用いて、長期間アセトアルデヒド/アルコールを曝露した際に正常食道上皮に直接誘発される微小な変異クローンの拡大を最新のシーケンス技術で解析することで病態解明を行う意義を有する。 さらに、正常食道検体を用いたリスク層別化の遂行の結果、食道発がん予防に関わる研究基盤が構築され、将来的には他がんを含むアルコール発がん予防に繋がる医療展開が期待される点が重要である。 当該年度においては、基盤となるヒト食道上皮培養によるIn vitro解析とマウス食道によるIn vivo解析に着手した。本年の研究成果として、今まで、ヒト食道や肝臓検体では、Cosmic signature16とアルコールの関連が多数報告されてきたが、世界で初めて、Cosmic signature16で特徴的なstrand biasを有するT>Cが、特に、Aldh2ノックアウトマウス(Aldh2 -/-) 飲酒マウスで確認されたことである。本成果は、シーケンス技術の進歩であるNanoseq法が稼働したことがとても大きい要因である。来年度も、引き続き、研究成果を出せるように精進する所存である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト食道上皮培養については、当初の研究計画では、ALDH2 *1/*1とALDH2 *1/*2の2つの食道上皮細胞へアセトアルデヒド(AA)を0mM、0.1mMの濃度で3ヶ月間曝露することとしたが、0.1mM暴露群での細胞増殖が極めて悪かった。このため、アセトアルデヒド暴露濃度を振って条件検討を行った結果、細胞増殖の観点から、暴露濃度を0.1mMから0.01mMに下げて暴露する方針とした。また、当初、暴露期間は3か月としていたが、2か月の時点で、細胞増殖能が低下するため、暴露期間は2か月として、ALDH2 *1/*1の食道上皮細胞で暴露実験を行い、ALDH2 *1/*1の食道上皮細胞、AA暴露群1株、非暴露株1株に加えて、暴露開始前の細胞を蓄積した遺伝子変異を差し引く方法で、3検体のゲノム解析を行った。Signature解析においては、変異数を効率的に稼ぐ必要があるため、研究当初はシングルセルクローニングした後に全ゲノム解析を予定していたが、クローン拡大していない変異を網羅的に検出できるNanoseq法が稼働したため、ゲノム解析は、シングルセルクローニングは行わずにbulkのまま、Nanoseq法による全ゲノム解析を用いた。 マウス食道は、計画通り順調に研究は進行している。野生型マウス(Aldh2 +/+)とAldh2ノックアウトマウス(Aldh2 -/-)、そして、Aldh2 +/-マウスを用いて、水または10%エタノールを約12か月間摂取させたのち飲酒/非飲酒の計6群のマウスの食道を採取した。結果的に、12か月飼育できたマウスは、野生型マウス(Aldh2 +/+) 飲酒/非飲酒 = 7/6、 Aldh2ノックアウトマウス(Aldh2 -/-) 飲酒/非飲酒 = 17/7、Aldh2 +/-マウス 飲酒/非飲酒 = 12/7 の計57匹であった。
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| Strategy for Future Research Activity |
ヒト食道上皮培養においては、ALDH2 *1/*1の食道上皮細胞においては、アセトアルデヒド非暴露群でday40から1株で、細胞増殖が急激に低下するため、分裂回数の限界に達したと判断して、d28の細胞でゲノム解析をする方針として、現在、シーケンスプレップ準備中である。また、Nanoseq法における全ゲノム解析では、ランダムに全ゲノムの29%をカバーする領域を解析するため、ドライバー変異が含まれないことがあり、かつ、データ量が多くなるためコスト問題から、浅いdepthとなるため、ドライバー変異の解析は、遺伝子数を制限して、Nanoseq法における食道がんターゲットシーケンスを予定している。 マウス食道飲酒マウスのみ、野生型マウス(Aldh2 +/+) 3匹、Aldh2ノックアウトマウス(Aldh2 -/-) 3匹、Aldh2 +/-マウス 3匹において、食道を上部(U)・下部(L)の2つに分けて、計18サンプルからDNA抽出した。研究当初は、食道上皮を剥離し、パンチバイオプシーデバイスを用いて直径0.25mmのサンプルを複数採取するとしたが、In vitro解析と同様にクローン拡大していない変異を網羅的に検出できるNanoseq法が稼働したため、ゲノム解析は、Nanoseq法による全ゲノム解析を用いた。その結果、In vitro解析とは異なり、Cosmic signature16で特徴的なstrand biasを有するT>Cが、特に、Aldh2ノックアウトマウス(Aldh2 -/-) 飲酒マウスで確認された。今後は、飲酒マウスの遺伝子多型ごとの個体間の差や非飲酒マウスもシーケンスを行い、遺伝子多型間での差も含めた追加解析を進める予定である。
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