| Project/Area Number |
24K02552
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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| Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
宮口 一 科学警察研究所, 法科学第三部, 室長 (10370884)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 晃巨 科学警察研究所, 法科学第三部, 研究員 (50822087)
大塚 麻衣 科学警察研究所, 法科学第三部, 研究員 (90801580)
大森 毅 科学警察研究所, 法科学第三部, 主任研究官 (70356195)
数井 優子 科学警察研究所, 法科学第三部, 主任研究官 (90356197)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
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| Keywords | 化学テロ / 化学剤 / 神経剤 / ノビチョク / 危機管理 / 解毒剤 / コリンエステラーゼ |
| Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、ノビチョク(NV)による化学テロが発生した際に、現場の遺留試料から原因物質を速やかに検知する方法を確立し、効率的に除染を行うことで被害の拡大防止を図るとともに、被害者血液の分析による迅速な曝露証明と有効な解毒剤の投与により、健康被害を最小限に抑える方策を見いだし、その社会実装を実現することである。 そのために、NVの酵素阻害活性、物性や加水分解速度の測定ならびに現場検知のための機器分析データの取得を行う。また、曝露証明のため、血中タンパク質へのアダクトの高感度分析法を開発する。さらには、計算化学に基づき設計したオキシム類を合成して活性回復効果を評価し、解毒剤の候補を提示する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ノビチョク(NV)による化学テロが発生した際に、現場の遺留試料から原因物質を現場で速やかに検知し、効率的に除染を行うことで被害の拡大防止を図るとともに、被害者の生体試料分析による迅速な曝露証明と有効な解毒剤の投与により、健康被害を最小限に抑える方策を見いだし、その社会実装を実現することである。 令和6~7年度の研究計画として、NVの物性及び機器分析データの取得、in silicoによるNVの物性等推定並びにAChE阻害活性測定によるNV毒性評価がある。これらの実施にあたっては、同じく令和6~7年度に実施予定としているNV標準品の合成をまず最初に実施する必要があるが、合成法が公開されていないことから、自ら合成ルートを組み立てて合成する必要がある。 そこで、まず脱離基をフッ素からp-ニトロフェノキシ基に置換した6種類のNV Aシリーズアナログ(未規制)の合成ルートの検討に取り組み、それらを合成するための反応条件の最適化に成功した。得られた反応条件の多くは、NV実剤の合成においても利用可能である。 また、合成したp-ニトロフェノキシアナログは、血液中のブチリルコリンエステラーゼ(BuChE)やヒト血清アルブミン(HSA)と反応して実剤と同じアダクト(バイオマーカー)を生成することも確認した。すなわち、規制対象のNVを有しなくてもNVの曝露証明を行うことが可能となった。実際に、化学兵器禁止機関(OPCW)が2025年3月に実施したプロフィシエンシーテスト(10th Official OPCW Biomedical Proficiency Test)において、NV A230及びA232アナログを用いて、血漿中のA230及びA230アダクト(BuChE由来のノナペプチドアダクト及びHSA由来のチロシンアダクト)を検出することに成功した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
NV標準品の合成については、救助訓練等の安全対策の確立に時間を要したため、予定より遅れている。それにより、令和6~7年度実施予定の研究項目のうち、物性及び機器分析データの取得並びにアセチルコリンエステラーゼ活性阻害測定による毒性評価には着手できていない状況である。また、in silicoによるNVの物性推定については、アップグレード版のGaussianソフトウェアが年度内に調達できなかったため、現行装置の計算能力の不足により本格的に着手できていない状況である。 その一方で、研究計画に含まれない成果として、NVのp-ニトロフェノキシアナログ(未規制)がNVと同じバイオマーカーを生成することを利用したNVの新規曝露証明法を開発した。この成果については、令和7年11月にニュージーランドで開催される国際法中毒学会(TIAFT)で発表予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
経済産業省からの製造承認は既に取得しているため、令和7年度前半にNV標準品を合成する予定である。標準品が得られ次第、物性及び機器分析データの取得並びにアセチルコリンエステラーゼ活性阻害測定による毒性評価を行う。 また、Gaussianソフトウェアのアップグレード版が令和7年6月に納入予定であり、納入され次第、in silicoによる物性推定等の計算に本格的に着手する。
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