| Project/Area Number |
24K02609
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 57010:Oral biological science-related
|
| Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
網塚 憲生 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (30242431)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 智香 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (50739349)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
|
| Keywords | Gli1 / 軟骨細胞 / 骨芽細胞分化 / PTH/PTHrP / 骨特異的血管 |
| Outline of Research at the Start |
Gli1 はヘッジホッグシグナルの最下流で働く転写因子であり、四肢・指等の形態形成や骨格形成に関与する。本研究では、軟骨内骨化で形成される骨梁において骨端軟骨に存在するGli1 転写活性を示した軟骨細胞が骨芽細胞に分化転換する能力を獲得するとともに、PTH/PTHrP がそれらの細胞増殖を促進する可能性、さらに、骨特異的血管が軟骨細胞から骨芽細胞への分化転換を誘導する可能性を検索してゆく。また、軟骨内骨化部位(骨梁)と膜性骨化部位(皮質骨)の骨芽細胞分化の差異についても解析を進める。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
Gli1 はヘッジホッグシグナルの最下流で働く転写因子であり、発生段階では四肢・指等の形態形成や骨格形成に関与する因子である。応募者は、成獣期の骨端軟骨においてGli1 シグナルを獲得した軟骨細胞が、PTHまたはPTHrPによって骨芽細胞に分化転換するか否かを明らかにすることを目的とした。そのために、Gli1-CreErt2マウスとRosa26-loxP-stop-loxP-tdTomatoマウスを交配することで、Gli1陽性細胞の系譜解析が可能なGli1-CreErt2:Rosa26-tdTomatoマウスを作出した。これらのGli1-CreErt2:Rosa26-tdTomatoマウスでは、大腿骨の成長板およびその直下の骨幹端の骨梁にわずかにGli1陽性細胞が観察された。ところが、PTHを投与すると、ほとんどの成長板軟骨細胞がGli1陽性反応を示し、その直下の骨幹端の骨梁部には、多数のGli1陽性細胞が骨梁間を占めていた。また、電子顕微鏡観察では、細胞体の透過性が高く細胞内小器官が散在した肥大化軟骨細胞に類似した細胞が骨組織に認められた。従って、Gli1陽性を獲得した軟骨細胞が骨芽細胞へとtrans-differentiationする可能性が推察された。一方で、骨髄間質細胞であるCXCL12 abundant reticular cellのPTHに対する反応はあまり認められず、骨梁周囲を取り囲む細胞群はCXCL12-GFP陽性細胞ではなく、Gli1陽性細胞が優位であった。このことから、長管骨の海綿骨骨梁に存在する骨芽細胞は骨髄間質細胞からではなく、骨幹端に存在するGli1陽性細胞である可能性が濃厚となった。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
成獣期の骨端軟骨においてGli1 シグナルを獲得した軟骨細胞が、PTH/PTHrPシグナルによって骨芽細胞に分化転換(trans-differentiation)するか否かを明らかにすることを目的としている。Gli1-CreErt2:Rosa26-tdTomatoマウスにPTH投与を行うことで、成長板軟骨のほとんどの細胞がGli1陽性を示したこと、その直下の領域にGli1陽性細胞が出現したこと、さらには、微細構造学的に肥大化軟骨細胞に類似した細胞が骨芽細胞層の中に観察されたことは、軟骨細胞から骨芽細胞への分化転換を間接的に示唆するものと考えられる。また、従来、骨髄間質細胞から骨芽細胞への分化が誘導されると考えられていたが、CXCL12-GFP陽性細胞を有するマウスにPTHを投与すると、骨幹部の皮質骨周囲ではCXCL12-GFP陽性細胞が増加していたが、骨幹端の骨梁周囲では、多数のGli1陽性細胞が観察された。このことは、骨幹端の骨梁では、軟骨細胞からの分化転換した骨芽細胞が存在する可能性、その一方で、皮質骨骨内膜側の骨芽細胞は骨髄間質細胞から分化する可能性が推察された。今後、次年度などでさらに詳細に検討する必要があるが、今年度における計画はほぼ順調に進展していると考えられた。
|
| Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究成果として、骨幹端の骨梁の骨芽細胞が軟骨からの分化転換による可能性が推察された。その一方で、骨髄間質細胞であるCXCL12-GFP陽性細胞は、PTHが投与された場合にどのように反応するのかを明らかにする必要がある。研究代表者は、今年度の研究成果から、骨幹端骨梁の骨芽細胞はGli1陽性細胞に、また、皮質骨の骨内膜における骨芽細胞は骨髄間質細胞に由来する可能性を推察している。今年度は、通常の蛍光顕微鏡にて網羅的に観察したが、次年度には、骨芽細胞のマーカーであるALP/PHOSPHO1、及び、骨細胞のマーカーであるpodoplanin/DMP1(dentin matrix protein-1)との二重標識によって、Gli1陽性細胞が骨梁の骨芽細胞に分化しているか高解像共焦点レーザーなどで解析する予定である。また、申請書に記載した通り、tdTomatoに対する抗体を用いた免疫電顕を駆使し、核内にGli1/tdTomatoの免疫陽性反応を示す細胞が、骨芽細胞として基質合成を行っているか、あるいは、骨基質内に埋め込まれた骨細胞として存在するか解析することで、信頼性のあるデータを獲得する。皮質骨骨内膜側の骨芽細胞は骨髄間質細胞由来であるならば、PTH投与期間を延長することで、皮質骨の骨芽細胞あるいは骨細胞がCXCL12-GFP陽性反応を示すのか検索を進める。
|