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Elucidation of the operational principles of the brain as a parallel information processing system

Research Project

Project/Area Number 24K03243
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 90030:Cognitive science-related
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

近添 淳一  広島大学, 脳・こころ・感性科学研究センター, 教授 (40456108)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 地村 弘二  群馬大学, 情報学部, 教授 (80431766)
Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥18,330,000 (Direct Cost: ¥14,100,000、Indirect Cost: ¥4,230,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥11,960,000 (Direct Cost: ¥9,200,000、Indirect Cost: ¥2,760,000)
Keywords脳機能画像 / 神経科学 / 機械学習
Outline of Research at the Start

個人の意識は一見統一されているように感じられるが、実際には約1000億個の神経細胞の高度な統合により形成されている。本研究では「意識は並列的に作動する脳内ネットワークの相互作用によって生じる」という仮説を立て、新しい解析方法でその検証を試みる。特に、回帰分析の自然な拡張として、多数の全結合層からなる深層学習モデルを用いることにより、ネットワーク間の協調的・疎外的相互作用をモデル化し、意識の遷移プロセスを可視化し、ネットワーク間の相互作用と個人の意識・行動との関係を明らかにする。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、脳を並列的情報処理システムと捉え、多層の全結合層をもつ深層学習モデルを導入することで、ネットワーク間の協調的・疎外的な相互作用を明示的にモデル化し、意識の遷移プロセスを可視化することを目指す。従来の機能的MRI解析では、独立成分分析(ICA)などの手法を用いて脳を複数の独立したネットワークとして扱う方法が主流であった(Beckmann et al., 2005)。しかし、解析上の仮定(独立性)のため、ネットワーク間の相互作用は考慮されず、脳の並列的かつ相互依存的な処理動態は十分に捉えられていない。本研究では、この相互作用に焦点を当てることで、並列的情報処理の作動原理を明らかにする。
また、従来行われてきた刺激提示や被験者の反応を基準とした各画素の時系列回帰分析(時間パターンの回帰)から、認知ネットワークの空間的脳活動マップを基準に各時点の脳活動パターンを回帰する手法(空間パターンの回帰)へと解析の視点を転換する。
さらに、回帰分析の自然な拡張として、多層の深層学習モデル(積層自己符号器)を採用する。自己符号器は脳活動パターンを低次元に圧縮(encoder)した後、元の次元に復元(decoder)するモデルである。隠れ層第2層は主成分分析(PCA)の主成分に相当する特徴量を表現し、第3層はそれら主成分の線形結合を通じて、ネットワーク間の協調や干渉のような相互作用を表現する。この結合構造の解釈可能性を向上させるため、第2層から第3層への接続にL1正則化を適用し、疎な構造を形成する。予備解析では安静時fMRIデータを用いて、従来の主成分分析と同程度の性能を確認している。これらのモデルを通じ、脳内ネットワーク間の複雑な相互作用に関する重要な知見が得られると期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

過去1年間の実績として、安静時脳活動における並列的情報処理のモデル化を進めた。これまでネズミ、サル、ヒトといったさまざまな種の研究から、特定の刺激や課題が与えられない安静時においても、脳は自発的かつ活発な活動を示し、その活動パターンが覚醒度や意識状態を反映することが報告されている。また、これらの安静時の脳活動は、脳領域間の機能的結合を反映した特徴的なネットワーク構造を示すことが知られている。しかしながら、従来用いられてきた脳領域間の相関解析や独立成分分析(ICA)といった手法では、脳内の領域間あるいはネットワーク間の協調や干渉といった、より高度で複雑な相互作用を明示的に捉えることが困難であった。
そこで我々は、このような脳内のネットワーク間の相互作用をより明確に可視化・解析するため、多層の人工神経回路モデルである積層自己符号化器を利用した新たな解析手法を開発した。まず、安静時の機能的MRIデータを用いてモデルの開発を進め、既に自己符号化器モデルの構築を完了させている。予備的な結果として、この自己符号化器は入力された脳活動パターンの再構成において良好な成績を達成している。
具体的には、積層自己符号化器の中心に位置する隠れ層で脳活動パターンを低次元に圧縮し、この圧縮された情報を用いて後続の層においてネットワーク間の協調や干渉をモデル化している。特に、モデルの解釈可能性を向上させるために、隠れ層間の結合にL1正則化を導入し、結合構造を疎に保つ工夫を施した。この工夫により、ネットワーク間の複雑な相互作用を、どのネットワーク同士が特に影響を及ぼし合っているかという具体的な結合パターンとして可視化することが可能になった。
現在は、得られた予備的な成果をさらに深化させるため、脳の状態変化や覚醒度との関連を検証する解析を進めている。

Strategy for Future Research Activity

今後の予定としては、新規の機能的MRI実験を行う。脳が並列的情報処理システムとして作動する場合、複数のネットワーク間での協調や競合が生じる可能性が高く、それらが認知行動に与える影響を明らかにすることが重要である。これを検証するために、情報処理過程が明確に競合・協調することが知られているstroop課題を用いた機能的MRI実験を実施する予定である。実験では、文字の色を答える課題と文字を読む課題を随時切り替えながら、色と文字が一致する場合と不一致の場合の脳活動を計測する。特に、課題間の干渉によって反応時間や正答率が変化する状況下で、ネットワーク間の力学的な関係性を浮き彫りにすることを目指す。脳活動の測定にあたっては、色の認知に関わる高次視覚野や、読字に関連する紡錘状回、下前頭回などを対象とし、各ネットワークの活動推定を行う。その後、これらの情報をアンサンブル予測器の枠組みで統合し、並列処理過程における競合と協調の時空間的な動態を明らかにする。
また、意思決定課題におけるネットワーク間の相互作用も検討する。被験者が自由意思に基づいてボタン押しを行う課題を設定し、意思決定を自覚する10秒前から自覚時点までの脳活動を機能的MRIで計測する。特に、前頭前野および頭頂葉の活動に注目し、意思決定に先行する特徴的なネットワーク活動パターンを解析する予定である。さらに、研究項目1で用いたアンサンブル予測器の手法を応用し、複数ネットワーク間の協調・干渉の構造を時系列パターンとして可視化する。統計的にはパーミュテーション手法を用いて、時間情報を無作為に組み替えた対照系列と比較し、有意に出現するネットワーク活動パターンを特定する。これにより、並列的情報処理が意思決定プロセスに果たす役割と、その神経基盤に関する新たな知見が得られると期待される。

Report

(1 results)
  • 2024 Research-status Report

URL: 

Published: 2024-04-11   Modified: 2025-12-26  

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