| Project/Area Number |
24K03740
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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| Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
中村 仁紀 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (30582564)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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| Keywords | 形態学 / 比較解剖学 / 自然哲学 / 想像力 / 原型 / 目的論 / ロマン主義 / 古生物学 |
| Outline of Research at the Start |
ロマン主義の理論的根幹をなす想像力は、18世紀末以降の科学的思考とも少なからず親和性を持っている。啓蒙主義以降の科学は直接観察・検証できない自然現象を扱うようになった点で、18世紀唯物論が重んじていたた帰納法だけでなく、現象全体の構造や原理を洞察し、そこから現象の多様性を説明する仮説演繹的アプローチを活用するようになった。思想史的に見ればこれはカントからロマン主義へと流れ込んでいく創造的な推論方法であるが、本研究では、こうした思考が、19世紀前半英国の比較解剖学、古生物学、地質学の理論・実践両面でどのように継承されたかを、学際的方法論の歴史的問題として考察する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
2024年度は、18世紀末から1830年代の生物学系の方法論に関する主要な論点や全体像を整理し、その中にあるロマン主義的特質を大まかに把握することに取り組んだ。具体的な研究内容は以下の3つに分けられるが、いずれも相互に関連したものであり、一つの取り組みとして進めた(ている)ものである。 1)カントの生物学理解を踏まえつつ、ゲーテ形態学やドイツ超越論的解剖学における「原型」、ジョフロワやR. オーウェンの「相同」概念、G. キュヴィエの比較解剖学における機能主義などを比較し、科学において目的論的・非帰納的な思考がいかに有効になりうるかをめぐる当時の論争を確認した。 2)1810-30年代のイギリスにおいて、ドイツ自然哲学の現象理解がS. T. コウルリッジを経由してJ. H. グリーンやR. オーウェンらの生理学・解剖学の考えに結びついていった経緯を調べた。 3)19世紀前半から後半に至るまでの科学の諸分野において、いかにしてベーコン主義的な帰納法が批判され、その流れの中でロマン主義的想像力が科学的推論に用いられるようになったかを、C. ライエルの斉一説、C. ダーウィンの自然選択説などを事例に考察した。 それぞれの成果は口頭発表または論文にまとめて発表した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題が目を向ける比較解剖学、古生物学、地質学といった特定の分野の文献調査を十分に行ったとは言えないが、対象となる人物やその学問的背景について先行研究を調査し、影響関係や思想上の展開、ロマン主義との関連性などをある程度整理することができた。一次文献のさらなる調査を行い、これまでの先行研究に新たな知見や視点を加えて議論を構築することが次年度以降の課題となる。
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| Strategy for Future Research Activity |
2025年度は主にJ. H. グリーン、R. オーウェンを中心に、19世紀前半の英国における比較解剖学・古生物学の発展を研究対象とする。また王立外科協会やロンドン地質学会、英国科学推進協会などにおける生物学・自然史研究をめぐる議論・論争に目配せしながら、英国独自の科学者コミュニティの中でロマン主義的発想がどのような形で引き継がれたり発展していったか(あるいは消滅していったか)を考察する。
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