| Project/Area Number |
24K04596
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 05050:Criminal law-related
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| Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
甘利 航司 國學院大學, 法学部, 教授 (00456295)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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| Keywords | 電子監視 / 保釈 / 拘禁 / 監視 |
| Outline of Research at the Start |
本研究が明らかにしようとするのは以下の2点である。まず、1点目であるが、諸外国での実態調査を踏まえ、それぞれの国での、憲法その他の人権関連法規との整合的な運用方法を解明する。このことにより、我が国の憲法等との関係で許容される、新規定の実施方法や対象者の位置情報の保存・利活用の問題を解明する。そして、2点目であるが、以上のような憲法その他の人権関連法規と矛盾しない実施方法が、保釈法制として、どれだけ罪証隠滅・逃亡の防止に資するのか、また、未決拘禁の回避となるのかという実証的な解明を行う。そのうえで、GPS型電子監視が、国外逃亡防止目的以外で有効かつ適切な領域を提案する。本研究の概要は以上である。
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| Outline of Annual Research Achievements |
刑事訴訟法の改正により、日本においても電子監視が導入された。そして、それは、いわゆるRF型ではなく、GPS型であり、かつ、典型的な24時間監視型ではなく、禁止された領域(空港付近等である)に接近した際に、実施期間や司法機関がその旨の情報を知ることができるという、非常に制限したものとなっている。本欄記載時点においては、まだ、実施例は存在していないが、今後、実施例は登場するはずである。 本科研費による研究は、以上のような実施例を検討する予定である。ただ、現時点で検討可能なものとして、規範的な観点から、未決において電子監視が実施できることを説明した。それは、大要、次のようなものである。既決拘禁(自由刑)においては、移動の自由等の自由の剥奪をその内容としている(そして処遇を重視している)ところ、その回避であるRF型・GPS型においては、単なる自由剥奪という内実が存してしまっている。そのため、正当化が困難である。しかし、未決拘禁(勾留)においては、自由の剥奪をその内容としておらず、刑事裁判を適切に実現するということをその目的としている(更に処遇が問題とならない)ため、そのこととの関連性が認められる、つまり未決拘禁と同等の目的を実現しようとするために、電子監視を利用することの正当化は可能であるというものである。 以上の論理は、検討を更に要する。そこで、今後、諸外国での未決領域での電子監視の実施例を踏まえつつ、規範的な観点からの詳細な分析を行うことが必要であると思われる。そのうえで、諸外国での実施例を参考にして、実施に関して有効的と考えられる領域を検討していきたいと考えている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初考えていたよりも、多くの議論を紹介し、また、研究代表者なりの意見を述べることができており、上記区分通り、おおむね順調に進んでいる。特に、GPS型電子監視が現時点では、一般的な議論の標準を作っているところ、RF型(簡単に言うと、在宅拘禁型の電子監視である)での可能な領域も明らかに出来ており、この点は、予想外の進展であったと考えている。また、未決拘禁の目的と、その回避としての電子監視の目的という観点からの分析視点を導出することができたが、本科研費に研究の弾みとなるものであったといえる。 もっとも、本欄執筆時点において、まだ、日本での電子監視実施例が存在していないため、日本での実施例の分析が出来ていない。当初は、その実質の分析により、対象者の類型、罪種、方法そして金銭的なコストを解析することを予定していたが、そのことについては、あくまでも海外での実施例の解析により明らかにせざるを得ない状況である。また、このことと繋がるが、今後の日本でのありうる方向性についての議論がうまく着手できていないという問題がある。 本科研費は、電子監視、就中、GPS型電子監視を検討するものであるところ、既決領域に比べて、未決領域の文献が圧倒的に少なく、今後の研究の視点は、海外の文献だけに頼ることがかなり難しくなっている。
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| Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、GPS型電子監視が、電子監視の議論として一般的な標準を形成しているところ、RF型電子監視での実施で十分な領域を明らかに出来ており、この点は、予想外の進展であったと考えている。また、未決拘禁の目的と、その回避としての電子監視の目的という観点からの分析視点も、本科研費に研究の弾みとなるものであったといえる。 もっとも、本欄執筆時点において、まだ、日本での電子監視実施例が存在していないため、日本での実施例の分析が出来ていない。2025年度中には、実施例が登場すると思われるが、その際に、どれだけ実施の情報が公開されるか不明である。 そのため、諸外国の実施例を調査・研究することの方が現実的である。欧州では、非常に厳格であるとされている、ベルギーでの実施、そして、次第に、未決に特化し始めている(とされている)ポルトガルの実施について研究をしたいと考えている。 また、未決領域においては、ドメスティック・バイオレンスにおける被害者の保護が非常に有効であるとされてきた。しかし、本研究の過程で、文献上、いくつか疑義が登場してきている。また、アメリカでは、ドメスティック・バイオレンスにおける被害者保護における実施に関して、憲法上の厳しい批判が登場している。本研究では、これらの喫緊の問題を検討することを予定している。
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