| Project/Area Number |
24K05947
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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| Research Institution | Fukuyama City University |
Principal Investigator |
森 美智代 福山市立大学, 教育学部, 教授 (00369779)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
光本 弥生 広島修道大学, 人文学部, 教授 (80280155)
倉盛 美穂子 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (90435355)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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| Keywords | 虚構体験(文学体験) / 保幼小接続 / 自立と共生 / 子ども理解 / 集団づくり |
| Outline of Research at the Start |
本研究は「虚構世界と現実世界の往還から自立と共生を目指す接続期プログラムの策定」 を目的としている。そのために、保幼小中それぞれの学校種で行われている文学教材を用いた保育・教育実践から、虚構(文学)体験によって何が育っているのかを考察し、予測困難なVUCA時代を生きる子どもたちが自立・共生していくための接続期プログラムを構想する。 具体的には、(1)保育・教育実践における子どもの育ちの実態解明、(2)集団・教室づくりの考察、(3)発達に応じた接続期プログラムの開発と検証を中心とした研究を行う。その際、本研究は、学問的な理論知と各学校種で蓄積された実践知とが統合する複層的な学際研究となる。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「虚構世界と現実世界の往還から自立と共生を目指す接続期プログラムの策定」 を目的としている。そのために、保幼小中それぞれの学校種で行われている文学教材を用い た保育・教育実践から、虚構(文学)体験によって何が育っているのかを考察し、予測困難 なVUCA時代を生きる子どもたちが自立・共生していくための接続期プログラムを構想する。 具体的には、(1)保育・教育実践における子どもの育ちの実態解明、(2)集団・教室づくりの考察、(3)発達に応じた接続期プログラムの開発と検証を中心とした研究を行う。 初年度となる本年度は、子どもたちの実態から自立と共生を考える理論的研究を行った。特に、ビースタの主張する「主体化」が、教室における文学体験の中でどのように生起し得るのか、考察を行った。また、リンギスの「何も共有していない者たちの共同体」の具体について、教室共同体の観点から考察を行った。 具体的には、教室で寝転がり、一斉音読に合わせて身体を動かすAくんの姿を記述した上で、そこから、一斉音読に象徴される合理的共同体のはたらきを、Aくんの音読(らしき動身体の動き)が中断したと考察した。さらに、文学教育の側面から見た際、文学体験(例えば同化体験)はそれぞれの子どもにとっての体験が起こればよいのであって、脱個人化され、記号化された言説(教訓や価値観等を含む)を習得することのみを企図しているわけではないことを指摘した。他ならぬその子自身の固有性や身体性が発揮されるような音読(だけではないが)のあり様を模索している、それが元来の国語科教育研究の中で追究されてきた文学教育なのであり、文学体験であることを論じた。 一方で、心ある先生であればあるほど、Aくんを教室共同体(合理的共同体)に適合できるようにと尽力してしまうという課題も明らかとなった。これを保幼小接続の根源的な問題と考え、取り組んでいきたい。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力者・研究協力校との連携の困難さから、フォールド先の確保が難しかった。 昨年度末にフィールド先の確保ができたため、本年度からは研究協力者である小学校教員と連携し、小学校入門期、特に4月における子どもたちの実態について、調査を開始することができている。
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| Strategy for Future Research Activity |
「小1プロブレム」の問題等、保幼小接続における課題の具体を探るべく、4月よりフィールソ調査を開始した。生活科や国語科の授業を中心に、子どもたちの言語生活を豊かにするための手立てや授業構想を開始し、実態に授業も実施し始めている。特別支援学級(知的・情緒)の子どもたちも一緒になって学ぶことのできる文学の教室づくりを目指し、複数の担任教師によるカンファレンスの時間も設定した。 一方で、フィールド調査先の教室に固有の課題も見え始めている。小学校1年生の教室の3分の1にあたる子どもたちの動きや表情に固さがあり、文学体験(特に同化体験)が十分に行われないという課題である。これらの子どもたちに共通するのは同じ私立幼稚園の出身者という点であった。当該幼稚園の園長との会話から、規律に厳しく、能力主義的な保育が推進されてきたことが推測された。授業を参観した園長は、「幼稚園で身につけたはずの、静かにしっかりと人の話を聞く・明確に意見を伝えるという姿勢が全くできていない。」と話した。 一般的には、経験主義的な保育(就学前)から能力主義的な教育(就学後)へというギャップが指摘される中で、フィールド先では逆の現象が起こっているものと推測される。この個別的な課題に対しても対応しながら、今後の取り組みについて考えていく必要がある。
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