| Project/Area Number |
24K06188
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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| Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
濱田 豊彦 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (80313279)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大鹿 綾 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10610917)
渡部 杏菜 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 研修事業部, 研究員 (30910905)
喜屋武 睦 福岡教育大学, 教育学部, 講師 (80827014)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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| Keywords | 聴覚障害児 / 英語学習 / 発話明瞭度 / 音韻 / 手話 / 聴覚活用 / 認知機能 / 英語 / 聴取弁別 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では、聴覚障害児の日常の発話明瞭度(日本語)に注目し、そこから英語の発音指導においてどの程度の明瞭さに目標を置くことができるかを検討するための尺度を作成するとともに、フォニックスや語の構造的知識(語頭/語尾等)に関する情報を合わせた指導を行うことにより、聴覚口話的なアプローチでは英語的な音声を目指すことが難しい多くの聴覚障害児にその可能性を広げるものである。 この点で学術的に独自性が高い研究であるとともに教育改善に大きく寄与するものである。
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| Outline of Annual Research Achievements |
小学校から英語が導入され、コミュニケーション中心の指導が展開されているなかで、音声入力に制限のある聴覚障害児を対象とした指導は確立されていない部分が多い。この課題に対して、本研究では①全国実態調査、②明瞭度の尺度作成、③認知機能に応じた指導の3つの研究を進めている。各々の進捗は以下のとおりである。 ①聴覚障害児に英語を指導している教員への調査は完了した。聴覚障害児であっても音韻の指導を有効と考える教員は95%を超えるが実際に指導を行っている者が4割程度になり、指導上の困難が浮き彫りになった。②英語の発話明瞭度に関する尺度の作成の取り組みについては日本語発話と英語発話のデータ収集が大まかな傾向がみられるところまで収集できたが、聴取弁別力との関係がまだ見られていないので25年度重点的に取り組む予定である。日本語の単音節明瞭語が20%に届かない聴覚障害児の場合英単語及び会話文の明瞭度が極端に低いことが示された。③認知特性に応じた縦断的指導に関しては24年度少人数を対象に教材等の検討を実施した。認知的な特徴によって音韻を活用できるタイプの対象児と視覚的なセグメントを活用した方が効果が上がる対象児があることが判明してきている。25年度から実証的な縦断調査に入る予定である。 ①に関しては現在投稿論文としてまとめているところである。②に関しては25度学会で発表予定で、③の一部に関しては既に学会発表を行い紀要論文を作成した。現在、査読付き投稿中である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①聴覚障害児への英語教育における困難状況の把握に関しては、全国の聴覚特別支援学校に調査を実施し英語担当教諭100名から回答を得た。その結果、93%が音韻を意識した指導が有効であるとしながらも、指導している者は43%にとどまった。また英語学習の初期段階でヘボン式ローマ字及び基本語彙の習得の重要性が示されつつも躓く児童が少なくないことが示された。 ②日本語の単音節発話明瞭度から期待できる発話の明瞭性に関する研究では、聴覚特別支援学校に通う小学部および高等部の19名に対して調査を実施した。日本語発話明瞭度と英語会話音読明瞭度には強い正の相関がみられた(r=0.96)。日本語の単音節発話明瞭度で20%未満の者は英語の会話音読において7段階評価で2を越える者がいなかった。また、平均聴力レベル90dBHLを越えると日本語、英語共に明瞭度の個人差が突然大きくなった。 上記のことから、大まかな傾向はつかむことはできたが、対象児数が少ないために臨界値を未だ示せていない。25年度も引き続きデータ数を増やす予定である。 ③聴覚障害児の認知機能の特徴と単語の誤り方の傾向を検討した。 中学部および高等部に在籍している64名を対象に、英単語を短時間提示し、スペルとその読みを仮名で記入させた。75%をGood(G)群とPoor(P)群の分析を進めたところ、「ローマ字」的な読みによる回答の割合がGG(スペルG,読みG)群に向かうにつれ増加した。スペル課題では、「置換」が最も多く、b→dやa→e、u→oのように、形や文字の高さが類似したアルファベット同士で置換が起こっている回答がみられた。このことは、聴覚障害児の一部はアルファベットと音とのつながりの弱さから、文字の視覚的類似性による誤りが起こりやすくなっていることを示唆すると考えられた。 これらの点に重点をおいた継続指導に新年度から本格的に入る予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
①の実態調査に関しては完了したので25年度論文化を進めているところである。 ②の明瞭度尺度の作成においては19名しかデータ収取できなかったのでこの数を増やすことと、聴取弁別力との検討も行えていないのでその実施に入る。今年度は聴覚特別支援学校だけでなく難聴通級指導教室などより軽度の難聴児も含めデータを増やしていく予定である。このデータ収集は当初から2年間の計画で進めており進捗が遅れているわけではない。 ③の認知特性に応じた縦断指導に関しては認知的特徴と単語の誤りを中心に分析した。その結果聴覚障害児全般の傾向というものは不明瞭で、むしろ聴覚障害児群の中に典型例が存在することが考察された。実際の指導を行いながら25年度検証を深めていきたい。
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