| Project/Area Number |
24K06481
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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| Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
小杉 考司 専修大学, 人間科学部, 教授 (60452629)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 裕士 関西学院大学, 社会学部, 教授 (60621604)
横山 暁 青山学院大学, 経営学部, 教授 (90582867)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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| Keywords | 多次元尺度構成法 / 多次元展開法 / バイクラスタリング / 心理尺度 / ベイジアンモデリング |
| Outline of Research at the Start |
本研究は,理論的貢献と分析ツールの提供という2つの成果を追求する。
理論的貢献としては,個人にとっての心理的意味,心理的表象を測定するために必要とされる理論的仮定と,結果の一般化に必要な条件を明らかにすることを目的とし,内外の研究者との交流を通じ,学会での公開シンポジウムや著作物などでその成果を公表する。調査法の展開については分担の清水が主に担当し,理論の精査および総括を代表の小杉が担当する。
分析ツールとしては,MDSを基軸とした心理尺度の適切な分析を容易に行えるRパッケージを開発・公開することで成果とする。開発は代表の小杉と分担の横山が主に担当する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は心理尺度における理論的根拠の確立を目指し、特に個人の内的表象を適切に数値化するための方法論と統計モデルの開発を進めています。今年度は計画に沿って着実に研究を推進し、以下の成果を上げました。 理論的研究面では、心理尺度の測定対象を「物理」「情報」「意味」「言葉」の連続体として整理し、特に従来の理論で不明確であった「個人の主観的意味」の領域に焦点を当てた理論的枠組みの構築を進めています。この枠組みに基づき、多次元展開法とその混合分布版という2つの基盤モデルを開発し、学会で発表しました。これらのモデルは尺度分析において個人差を適切に扱うための重要な進展です。両モデルとも推定方法に関して予想以上の技術的課題が明らかになりましたが、この問題に対処し標準的な推定方法を確立できたことは大きな成果といえます。 また、統計パッケージ開発面では、当初計画を上回る進展として「多値バイクラスタリング法」を新たに開発しました。この手法は個人と測定対象の両方をクラスタリングすることで、個人差をモデル化する新しいアプローチを提供します。心理尺度データのような階層的な構造を持つデータに対して特に有効であり、従来の因子分析では捉えきれなかった個人間の質的差異を可視化することが可能になります。本モデルを実装したRパッケージをGithubで公開しており、研究コミュニティへの還元を始めています。 現在は、この成果をさらに発展させた「順序バイクラスタリング法」の開発に取り組んでおり、2年度目に公開する見込みです。これにより、リッカート尺度などの順序データに特化した分析が可能になります。この拡張は心理尺度データの特性により適合したモデルとして、実用的価値が高いと考えられます。 応用事例班による実践研究も複数進行しており、特に社会的態度、個人の信念体系、情動反応などの内的表象に関するデータ収集と分析を行っています。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まず当初計画の核となる多次元尺度構成法に基づくモデル開発が着実に進行し、既に2つの基本モデル(多次元展開法とその混合分布版)の開発と学会発表を完了させたことが挙げられます。特に推定方法の課題を克服し標準的手法を確立できたことは大きな成果です。 さらに、計画を上回る進展として「多値バイクラスタリング法」を新たに開発し、Rパッケージとして実装・公開したことで、研究コミュニティへの早期還元を実現しています。 「順序バイクラスタリング法」への展開も予定通り進行しており、研究2年目での公開見込みです。これは心理尺度で広く使われるリッカート尺度などの順序データ分析に適しており、実用価値が高いと期待されます。 理論研究と並行して応用事例の収集も順調に進み、一部は書籍化される予定であることから、研究成果の普及・活用面でも計画通りに進捗していると評価できます。 初年度からこれらの多角的な成果を上げており、4年計画の研究全体としても予定通りあるいはそれ以上のペースで進展していると言えます。
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| Strategy for Future Research Activity |
既に開発した「多値バイクラスタリング法」の拡張として進行中の「順序バイクラスタリング法」の開発を完了させ、第2年度中にRパッケージとして公開します。この実装により、心理学で広く用いられるリッカート尺度データに特化した分析が可能になります。 並行して、理論研究をさらに深化させ、個人の内的表象を測定する際の理論的前提について、より明確な整理を行います。特に「物理」「情報」「意味」「言葉」の各フェーズにおける測定モデルの適用条件を明確化し、学術論文として発表します。 研究3年度目からは、新たな関数群として個人差モデルの開発を本格化させます。多次元尺度構成法と階層的確率モデルを組み合わせた手法を中心に開発を進め、サンプルサイズが大きい場合でも解釈が容易なモデルの実現を目指します。 応用事例の拡充にあたっては、より多様な心理尺度データを積極的に収集します。臨床、発達、社会、認知などの心理学内の様々な領域から実データを取得し、開発した手法の有効性を検証するとともに、応用事例の蓄積を進めます。これにより、実践的な利用ガイドラインの作成にも貢献します。 また、本研究の対象を尺度データに限定せず、類似度や距離データ全般に拡張する取り組みも進めます。社会ネットワーク分析、マーケティングデータ、テキストマイニングから得られる距離行列など、より広範なデータに対応することで、手法の汎用性と応用可能性を大幅に高めます。 開発するRパッケージには、新たな手法だけでなく、古典的MDSの関数も含めることで、既存手法と新手法の比較検討を容易にします。これにより、研究者が目的に応じて最適な手法を選択できる包括的なツールキットとしての価値を高めます。
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