| Project/Area Number |
24K06483
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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| Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
川端 一光 明治学院大学, 心理学部, 教授 (20506159)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 沙織 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (70631943)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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| Keywords | 項目反応理論 / テスト等化 / テストスコアの標準誤差 / 漸近標準誤差 / 数理統計学 / 等化 / スコアの標準誤差 |
| Outline of Research at the Start |
入学者選抜試験,国家資格試験に代表されるような波及効果の高いテストでは,そのスコアの推定精度を厳密に評価する必要がある。しかし,受験者から得られたデータが,スコアの算定根拠となるテスト理論の統計学的仮定から逸脱していることが頻繁にあり,スコアの推定精度の評価・管理は容易ではない。本研究では,代表的なテスト理論である項目反応理論(IRT)によって運用される大規模試験での適用を想定し,一般的なテスト理論の仮定が満たされない場合であっても,スコアの推定精度と実用性を妥当に評価する方法論を開発する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
項目反応理論を用いて2つのテストX,Yを等化する際には、Y = AX + B の形式で得点換算するための等化係数(A,B)が必要となる。等化係数の推定にあたって、2つのテストに共通して受験する者(共通受験者)の能力分布に関する情報を利用する。等化係数の推定精度(標準誤差)は得点換算に直接影響するため、入試や資格試験に代表されるハイステークス試験において精度の高い標準誤差の推定量が得られていることは重要である。等化の際には、共通受検者の能力分布には正規性が理論的に仮定されるが、実際には、常に正規分布に従うとは限らない。この問題に対して、前年度までの研究では、能力分布に特定の確率分布を仮定しない状況で等化係数の漸近標準誤差の推定量を導出したが、この推定量が有効に機能するためには5000名以上の大規模サンプルが必要となるという課題が生じていた。 この課題に対処するために、本年度の研究では、まず、多変量デルタ法による漸近標準誤差の導出に際し、テイラー展開の2次項までを採用する手法を提案した。計算機によるシミュレーション研究の結果、2次項までを含めた漸近標準誤差は、推定精度の向上には必ずしも寄与せず、サンプルサイズの節約にも貢献しない可能性が示唆された。この結果を受け、次に、能力分布としてskew-normal分布を仮定し、この確率分布に基づいて等化係数およびその標準誤差の推定量を導出する方法を提案した。具体的には、skew-normal分布に従う能力分布の期待値および分散、ならびにその標準誤差の推定量を導出し、それらの情報をもとに多変量デルタ法を適用して、等化係数の漸近標準誤差の推定量を導出した。シミュレーション研究の結果、この推定量は、サンプルサイズが約1000名の規模においても、標準誤差を高い精度で推定できることが示唆された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までの研究成果を踏まえ、本年度は計画通り、等化係数の漸近標準誤差の推定量をテイラー展開の2次項まで考慮する形で拡張した。この拡張は理論的には一定の貢献が認められるものの、推定量が漸近的性質を十分に示すためには、依然として大規模なサンプルサイズが必要であることが明らかとなった。 この課題を克服するために、本研究では能力分布として非正規な確率分布を仮定した上で、新たな推定量の導出を行った。シミュレーション研究の結果、提案手法は従来の方法と比較して、必要とされるサンプルサイズを約1/5に抑えることができる。 以上のように、本研究では、推定量の導出と課題解決の試みを年度内に2回繰り返し、最終的に一定の成果を上げている。
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| Strategy for Future Research Activity |
2024年度の研究過程において、非正規な確率分布を仮定した等化係数の推定量と標準誤差がより少ないサンプルで機能することが示唆されており、目標は一定程度達成されている。しかし、この研究過程で、さらにサンプルサイズを節約できる推定量について着想を得ていることから、先ず、この推定量の導出に着手する。次に、これまでに開発した推定量との精度比較を行う。その後、局所依存性が生じている状況に対応した等化係数とその標準誤差の導出に取り組む。
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