| Project/Area Number |
24K07233
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 18010:Mechanics of materials and materials-related
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| Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
西田 政弘 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60282828)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田川 雅人 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (10216806)
石田 雄一 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 主任研究開発員 (20371114)
木本 雄吾 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究領域主幹 (60425783)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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| Keywords | 宇宙環境 / 宇宙工学 / 複合材料 / 材料力学 / 衝撃工学 |
| Outline of Research at the Start |
宇宙産業の急成長が見込まれており,宇宙環境で超長期の利用に耐えうる材料が必要である.宇宙環境は,材料の劣化(強度低下,脆化)を招く要因として,考えられている.プラスチックは軽量なため,宇宙利用が望まれているが,主だったエンジニアリングプラスチックの耐宇宙環境性はかなり低い.2000年代から,耐宇宙環境性が高いフィルム,コーティングの開発が行われたが,高い耐宇宙環境性を有する炭素繊維複合材(CFRP)に関する研究はほとんど行われていない.そこで,本研究では,宇宙環境の複合的劣化挙動を明らかにして,高い成形性と耐宇宙環境性を兼ね備えたCFRPを開発することを本研究の最終的な目的とする.
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| Outline of Annual Research Achievements |
宇宙産業の急成長が見込まれており,宇宙環境で超長期(20~30年)の利用に耐えうる材料が必要である.宇宙環境は,1)紫外線 2)放射線(主に電子線)3)温度 4)熱サイクル,さらに,地球低軌道では,5)原子状酸素(AO)の衝突 6) 宇宙ゴミの衝突が,材料の劣化(強度低下)を招く要因として,考えられている.本研究では,ポリイミドCFRPのポリイミド樹脂の分子構造と宇宙環境の関係を明らかにすることを目的とする.さらに,宇宙環境の複合効果を調べ,現象およびメカニズムを明らかにする. 宇宙環境の個別の影響については,電子線を照射させたポリイミドCFRPに対して,宇宙ゴミ模擬球の衝突により発生した破片を調べると,電子線の照射量とともに,最大の長さ,総質量は増大し,貫通孔も増大した.メカニズム解明のため,ポリイミド樹脂板の引張試験では,電子線の照射量とともに,弾性率は±4%程度の変化のみで大きな変化は起こっていないことを確認した.破断応力,破断ひずみは,0.5 MGyでさえも明確に低下したが,20 MGyまでで,破断応力は照射なしの70%,破断ひずみは38%に低下していることがわかった.ポリイミド樹脂の色の変化はみられるものの,FT-IR解析の結果では,スペクトルの波数およびピーク強度には変化が小さいことがわかった. 宇宙環境の複合効果については,電子線を照射させたポリイミドCFRPに対して,宇宙ゴミ模擬球の衝突により発生した破片を調べると,電子線とともに,最大の長さ,総質量は増大し,貫通孔も増大した.宇宙環境の複合効果として,20 MGyの電子線照射後に原子状酸素を照射したポリイミドCFRPに対して,宇宙ゴミ模擬球の衝突により発生した破片を調べると,発生した破片は短くなり,貫通孔は小さくなった.
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間の1年目は,耐熱性・成形加工性に優れた熱硬化性イミド樹脂を用いたポリイミド樹脂/炭素繊維強化複合材(ポリイミドCFRP)の擬似等方性積層板(8 ply, 厚さ1mm,縦75 mm×横150 mm)をJAXA提供のプリプレグから作製し,宇宙環境の影響を調べることができた.当初計画通り,電子線,紫外線,原子状酸素を照射し,評価することができた. 電子線の照射は高崎量子応用研究所(1号加速器)で照射線量20 MGy(照射線量率2 kGy/s),紫外線の照射はJAXAつくば宇宙センターで50 ESD(10倍加速で5日),原子状酸素の照射は神戸大学(研究分担者)で 2.7E+20 atoms/cm2の照射を行った試験片を計画通り準備できた.照射中の温度上昇も,予想範囲内であり,高温にならない条件を設定することができた.衝突実験は,JAXA宇宙科学研究所の二段式軽ガスガンを用いて行い,衝突実験後の試験片に対して,評価を行った.一部は解析中である.樹脂の引張試験においては,本材料は強度が高く,伸びが少ないため,試験片の加工面のわずかな影響で結果が変化する場合があり,測定方法に工夫が必要で,解析を得るために,時間がかかってしまった.
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| Strategy for Future Research Activity |
宇宙環境の影響として,1)紫外線,2)放射線(主に電子線EB)の機械的特性(強度,伸び)への影響,5)原子状酸素(AO)の衝突,6) 宇宙ゴミの衝突による機械的特性(強度,伸び)への影響を調べていく.SIPで開発されたポリイミドCFRP板に対して,1)紫外線,2)放射線(主に電子線),5) 原子状酸素(AO)の衝突,6) 宇宙ゴミの衝突の後,静的曲げ試験により強度を調べる.さらに,メカニズム解明のため,①SIPのポリイミドCFRPの樹脂板,②比較のために末端基の量を変えた樹脂板,③ソーラーセイルのポリイミド樹脂板を用い,引張試験を行い,分子構造と末端基の導入量について考察する.照射後の化学分析には ,1年目に行った赤外吸収分光法(IR)に加えて,X線光電子分光法(XPS)での分析を試みる. 1年目に行った電子線のみの影響に続いて,2年目(2020年)は,すでに照射済みの紫外線のみの影響,原子状酸素(AO)のみの影響を調べる予定である.複合効果については,影響が大きい因子を中心に行う予定であり,電子線(EB)の影響が大きいと思われ,電子線(EB)照射後にOA,電子線(EB)照射後のUVを行う予定である.末端基の量を変えた樹脂板においても同様の実験を行う予定である.FT-IRの比較については,定量的に比較し,挙動に差異が出た理由を明らかにする. ポリイミドCFRPのポリイミド樹脂の構造と宇宙環境の関係を明らかにするという目的に向けて,研究を進める.宇宙環境の複合効果を調べ,現象およびメカニズムを明らかにする.高い成形性と耐宇宙環境性を兼ね備えたCFRPの開発に向け,データを蓄積する.
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