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ストロンチウム収着剤を用いた環境水中の放射性ストロンチウム迅速分析法の開発

Research Project

Project/Area Number 24K08310
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 31010:Nuclear engineering-related
Research InstitutionAichi Medical University

Principal Investigator

緒方 良至  愛知医科大学, 愛知医科大学, 客員研究員 (70185502)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 杉原 真司  大分大学, 研究マネジメント機構, 特任准教授 (10253402)
小島 貞男  愛知医科大学, 愛知医科大学, 名誉教授 (20126858)
有信 哲哉  愛知医科大学, 医学部, 教授 (30329776)
箕輪 はるか  東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (60372976)
Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Keywords放射性ストロンチウム / モニタリング / 迅速測定 / ストロンチウム収着剤
Outline of Research at the Start

本研究の目的は、放射性ストロンチウムの迅速で安全な分析方法を開発することである。海水や陸水にストロンチウム収着剤を投入し、数時間の撹拌後に収着剤を分離する。分離した収着剤を液体シンチレーションカウンタもしくは低バックグラウンドガスフローカウンタで計測する。現時点での検出下限濃度は60分測定で0.46 Bq/ Lであるが、スケールアップを含めた分離・分析方法の改良および計測方法の最適化により、検出下限濃度を0.05 Bq/ L以下にすることを目指す。また、収着反応のメカニズムを解析することで収着剤の改良に繋げる。さらに、核災害時などのために90Sr と89Srとの弁別測定法を確立する。

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、放射性ストロンチウムの迅速測定法の開発である。2024年度の計画は、検出下限濃度を1桁以上下げることである。このため、放射性ストロンチウム-85および-90を用いて、ピュアセラムMAq(以後、P-MAq)のストロンチウム収着の基礎的機序について、実験的に検証した。(1) 収着に要するP-MAqの量の再確認、(2) 試料水中のCaイオン濃度、(3) 硫酸イオン濃度の影響について調査し、また、(4)種々の測定法を試みた。
(1) 収着に要するP-MAqの量の再確認では、試料海水100 mLに対して必要なP-MAqの量を精査した結果、従来の値である150 mgではなく、130 mgで十分であることが分かった。(2) 試料水中のCaイオン濃度については、Caイオン濃度が高くなるにつれて収着率が下がり、Ca濃度と収着率には強い相関関係があることが分かった。(3) 硫酸イオン濃度の影響については、海水中の平均的な硫酸イオン濃度は、25 mMであるが、12.5 mM程度でも収着することが分かった。収着に要するP-MAqの量が150 mgから130 mgに減ったことにより、150 mgのP-MAqで海水115 mLを対象とすることが可能となり、検出下限が15%さげることが可能となった。この結果、汎用の液体シンチレーションカウンタを用いた場合の検出下限濃度は、0.7 Bq/Lから0.6 Bq/Lに下げることができた。
また、(4)種々の測定法では、低バックグラウンド液体シンチレーションカウンタを用い、海水5 Lを対象とした場合、検出下限濃度は、0.02 Bq/Lまで下げることが可能であることがわかった。従来の0.7 Bq/Lの35分の1となった。本年度の目標である、検出下限濃度を1桁以上下げる目標を達成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

以下の件を実験的に確認した。(1) 収着に要するP-MAqの量の再確認、(2) 試料水中のCaイオン濃度、(3) 硫酸イオン濃度の影響について調査し、また、(4)種々の測定法を試みた。
(1) 収着に要するP-MAqの量の再確認では、85-Srを加えた試料海水100 mLに対してP-MAqの量を50 ~150 mgと変え、4 時間の撹拌中の、試料水中の85-Srの濃度の変化を追跡した。この結果、130 mg以上では、濃度変化がほぼ等しく、我々が従来推奨してきた150 mgではなく、130 mgで十分であることが分かった。
(2) 試料水中のCaイオン濃度については、海水中の主要成分であるNa、Mg、K、B、Cl、SO4、HCO3およびSrを平均的な海水と同じ濃度とし、Ca濃度を0~20 mMに変えた模擬海水を調製し、85-Srを加えた後、試料100 mLに対してP-MAqを150 mg加え、4時間撹拌の後、試料水に含まれる85-Srを測定した。この結果、Caイオン濃度が高くなるにつれて収着率が下がり、Ca濃度と収着率には強い相関関係があることが分かった。
(3) 硫酸イオン濃度の影響については、硫酸イオン濃度を0~100 mMに変化させた模擬海水を調製し、85-Srを加えた後、試料100 mLに対してP-MAqを150 mg加え、4時間撹拌の後、試料水に含まれる85-Srを測定した。この結果、硫酸イオン濃度が0 mM以外の試料で収着率にほとんど差がないことが分かった。即ち、硫酸イオンが少しでも存在すれば、Srが収着することが分かった。
(4)種々の測定法では、液体シンチレーションカウンタ、低バックグラウンド液体シンチレーションカウンタ、低バックグランドガスフロー検出器を用いて、測定を試みた。
以上の結果、概ね順調に進捗している。

Strategy for Future Research Activity

引き続き、P-MAqのSr収着についての基礎的な機序の解明を続け、検出下限濃度を下げることを検討する。例えば、P-MAqに吸着した90Srを溶出することにより、測定試料量を減らすことが可能であれば、より多い量の海水試料を対象にできるため、検出下限濃度を下げることができる。
また、核災害時には、半減期が50日の放射性ストロンチウム-89(89-Sr)が放出されることが予想される。この場合の迅速測定法を開発することが必要であり、この測定を推進する。また、89-Srと90-Srが混在する場合も想定し、両核種の弁別測定を検討する。

Report

(1 results)
  • 2024 Research-status Report

URL: 

Published: 2024-04-05   Modified: 2025-12-26  

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