| Project/Area Number |
24K08390
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 33010:Structural organic chemistry and physical organic chemistry-related
|
| Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
近藤 慎一 山形大学, 理学部, 教授 (20281503)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
| Keywords | 超分子イオン液体 / 塩化リチウム / 二官能性レセプター / 柔軟な構造 / アニオン / カチオン / リチウム |
| Outline of Research at the Start |
イオン液体は一方もしくは両方が電荷分散したイオンからなる塩である。我々は柔軟な二官能性レセプターとLiClとの会合体が会合によって初めてイオン液体としての性質を示すことを新規に見出した。そこで、本研究では「超分子イオン液体の学理を確立できるか」を学術的な問いとして、超分子イオン液体の創生を目的とする。ガラス転移点の低下をはかるために、末端官能基とリンカーを非対称化したレセプターを合成し、種々の塩との会合体について、分光学的手法や熱分析を用いて、その構造とイオン液体としての振る舞いを調査する。さらに、超分子イオン液体やその溶液のイオン伝導度などの測定から、電池材料などへの応用の可能性を模索する。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
我々は最近、柔軟なエーテルリンカーで2つの尿素部位を連結したレセプター1はLiClをアセトニトリルのような有機溶媒に高濃度に可溶化させる二官能性レセプターとして有用であることを明らかとした。また、種々の塩からLiClを選択的に濃縮可能であることも示した。この錯体からなる高濃度溶液はイオン液体様の振る舞いをすることから、我々は超分子イオン液体と呼び、その構造について検討している。令和6年度において、尿素末端官能基として一方をt-Bu基とし、他方を別のアルキル基やアリール基とすることで非対称なレセプターについて多数の誘導体を設計し、合成した。これらの化合物は対応する対称レセプターよりも融点が低く、多くのものはLiClとの超分子イオン液体はより低温でも固化しづらく、粘度も低い特性であることが明らかとなった。このことは、一般のイオン液体と同様に非対称構造による配向エントロピーによるものと考えられる。また、1・LiCl溶液についてリチウム6と7の同位体置換による中性子散乱を実施し、その溶液構造についてDFT計算の安定構造と非常に近いことを明らかとした。特に、リチウム周りには2つのエーテル酸素、塩化物イオン、アセトニトリル由来の窒素が配位していることがわかった。また、エーテル酸素を増やしたレセプターや、尿素部位の一部をカーバメートやアミドとしたレセプターを合成し、その固液抽出能から、超分子イオン液体の形成に必要な要素として、少なくとも3つの尿素N-Hが必要であることを明らかとしつつある。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
令和6年度においては、当初の予期よりも研究が進展した。特に中性子散乱による溶液構造について議論できたことが大きい。溶液構造についてDFT計算など種々の方法から検討してきたが、リチウムイオン周りの構造について直接的な検討を行うことができた。さらに、非対称な末端官能基を有するビス尿素誘導体を合成し、予想通りより低温で固化せず、イオン液体状態を維持し、さらに粘度が低い溶液を調製することができた。また、関連する誘導体群についても一連の合成を達成した。
|
| Strategy for Future Research Activity |
今後は引き続き、関連する誘導体群を用いて、固-液抽出やNMRなどを用いて、溶液構造についての詳細を検討していく。また、ナトリウム塩などリチウム塩以外でも超分子イオン液体を形成するかについて、誘導体を合成して検討していく。濃縮Li(35)ClとLi(nat)Clを用いた錯体の中性子散乱実験から塩化物イオン周りの構造についても明らかとしていく予定である。また、リチウムイオン電池の電解液への展開など、応用についても適宜検討していく。
|