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脂質代謝に関わる非典型的なオルガネラ間相互作用と新規酵素に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24K08702
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 38030:Applied biochemistry-related
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

石橋 洋平  九州大学, 農学研究院, 助教 (90572868)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 寺本 岳大  九州大学, 農学研究院, 助教 (80868993)
Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Keywordsリポファジー / ラビリンチュラ / 油脂生産微生物 / トリアシルグリセロール / 油滴 / ラビリンチュラ類 / ステロールエステル / 脂質代謝
Outline of Research at the Start

ラビリンチュラ類はステロールやプロビタミンD3を合成し、高度不飽和脂肪酸であるDHAとのエステル体(ステロールエステル、SE)として高レベルで蓄積する、稀有な性質をもつ有用微生物である。本研究では進化的な起源が従来酵素とは全く異なる新しいSE合成酵素の構造と活性制御機構を解明することを目的とする。脂質代謝酵素の反応機構に関する新しい知見や、ラビリンチュラ類を用いた脂質生産の向上に寄与する新規因子の発見などに繋がることが期待される。また、予備実験で見出した、これまでの報告例とは似て非なるリポファジー様の現象についての詳細を明らかにし、未解明であったラビリンチュラ類の脂質分解機構の解明を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

持続可能な微生物有用脂質生産システムの実現に向け、驚異的な脂質生産・蓄積能力をもち、巨大かつ多数の油滴(脂質を蓄積する細胞内小器官)を形成する海洋微生物ラビリンチュラへの期待が高まっている。その脂質代謝機構を解明する過程で、巨大な油滴を液胞(細胞内分子の分解を担う細胞内小器官)が丸ごと包み込む、これまでの報告例とは異なるリポファジー様の現象を発見している。今年度実施した研究により、このリポファジー様現象は培地中の炭素源が枯渇することが引き金となり起きることを見出した。また、最先端のホログラフィック顕微鏡により、この現象の過程の詳細を解析した。その結果、まず液胞が肥大化し、その中に油滴が入り込み、時間経過とともに油滴のサイズが縮小し、その個数も減少、という一連の流れを捉えることに成功した。リピドミクス解析により、この現象の進行に応じて油滴貯蔵脂質であるトリアシルグリセロールの減少、および分解産物である遊離脂肪酸が増加することを明らかにした。これらの結果から、ラビリンチュラにおけるリポファジー様現象の進行過程およびその脂質代謝への影響が明らかとなった。これまで出芽酵母や哺乳類細胞を対象とした研究で報告されているリポファジーと比べても、より明確に油滴分解が観察されたことから、リポファジーの機能および機構の解明におけるモデル生物としてのラビリンチュラの有用性・可能性も期待させる結果であると考えている。また、ラビリンチュラを対象とする本研究をより発展させるため、ゲノム編集技術や選択マーカーリサイクルといった基礎的な遺伝子改変技術の開発も行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的の一つであるリポファジー様の現象については、最先端のホログラフィック顕微鏡を用いて、3次元的かつ数時間にわたるタイムラプス解析を行うことで、その過程の進行具合の詳細を明らかにすることができた。この現象を駆動する分子の解明のため、オートファジーにおける重要な制御因子であるAtg8の機能解析を実施した。対象とするラビリンチュラ、Aurantiochytrium limacinumのゲノムデータベースを検索した結果、出芽酵母のAtg8と高い同一性を示す遺伝子を見出し、その欠損株(Atg8 KO株)を作製した。Atg8 KO株は増殖能が大幅に低下し、A. limacinumにおいて重要な分子であることが示された。一方、炭素源を枯渇させた際に引き起こされるリポファジー様の現象は、Atg8 KO株においても依然として観察されることが分かった。この結果より、Atg8が関与するオートファジーはA. limacinumの増殖において重要であるものの、リポファジー様遺伝子はAtg8には依存しないことが示唆された。つまり、ラビリンチュラにおいては『ミクロリポファジー』によって油滴が分解される、と考えられる。もう一つの研究目的は、ラビリンチュラから見出された新規のステロールエステル合成酵素の機能解析である。今年度は、この酵素を利用して樹立した、特定のステロールを高生産する株の詳細を明らかにし、その結果をもとに特許出願を行った。

Strategy for Future Research Activity

リポファジー様の現象により液胞内で油滴のサイズおよび数が低下し、油滴に蓄積される脂質が減少することを明らかにした。そこで次年度は、液胞内でどのようして油滴および蓄積脂質が分解されるのか、という疑問を解き明かすことを試みる。哺乳類を対象とした研究において、リソソーム内に局在する脂質分解酵素、Lysosomal Acid Lypase (LAL)が脂質分解に関与することが示されている。A. limacinumのゲノムデータベースを検索した結果、LALに相同性を示す機能未知の遺伝子を見出した。そこで次年度はA. limacinumのLAL様酵素の欠損株や蛍光タンパク質と融合した遺伝子の発現株の作製、局在解析、およびこれらの株のリピドミクス解析などを行い、この遺伝子産物の液胞内における脂質分解への関与の程度を明らかにする。リポファジーにより生成される遊離脂肪酸の代謝について、これまで報告されたものとは全く異なる新しい経路を見出したことから、次年度以降はその詳細を追究することも予定している。また、新規のステロールエステル分解酵素については、精度の高い推定立体構造と基質(ステロールおよびアシルCoA)との複合体解析を進めている。この酵素のユニークな基質特異性を生み出す分子基盤となる候補配列を見出すことを試みており、その結果に応じて変異酵素の作製などを進める。また、この酵素がステロール以外の有用脂質(ビタミンD3やアスタキサンチンなど)も基質となることが示されたことから、構造解析の結果もふまえながら、有用脂質の高生産の可能性を検証する。また、ラビリンチュラの研究を効率化する実験技術の開発にも成功したことから、これを利用した実験も取り入れ成果に結びつけたいと考えている。

Report

(1 results)
  • 2024 Research-status Report
  • Research Products

    (6 results)

All 2025 2024

All Presentation (5 results) (of which Invited: 1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)

  • [Presentation] ゲノム編集による油糧微生物の高度不飽和脂肪酸組成の自在改変2025

    • Author(s)
      石橋 洋平、谷村 龍治、安宅 祐輔、本多 大輔、沖野 望
    • Organizer
      日本農芸化学会 2025年度札幌大会
    • Related Report
      2024 Research-status Report
  • [Presentation] DGATファミリーに属する新規ステロールエステル合成酵素の構造・機能改変によるステロール/プロビタミンD3高生産株の創出2024

    • Author(s)
      石橋 洋平、定光 翔平、林 雅弘、伊東 信、沖野 望
    • Organizer
      66回日本脂質生化学会
    • Related Report
      2024 Research-status Report
  • [Presentation] ドコサヘキサエン酸からドコサペンタエン酸を生成する新規脂肪酸代謝機構の解明2024

    • Author(s)
      田村 優佳、石橋 洋平、山崎 亮弥、合田 初美、林 雅弘、沖野 望
    • Organizer
      日本農芸化学会 2024 年度西日本支部佐賀大会
    • Related Report
      2024 Research-status Report
  • [Presentation] Functions of a lipophagy-like lipid degradation mechanism found in thyraustochytrid2024

    • Author(s)
      田村 優佳、石橋 洋平、沖野 望
    • Organizer
      第97回日本生化学会大会
    • Related Report
      2024 Research-status Report
  • [Presentation] ラビリンチュラ類の脂質代謝機構の解明2024

    • Author(s)
      石橋 洋平
    • Organizer
      第9回ラビリンチュラシンポジウム
    • Related Report
      2024 Research-status Report
    • Invited
  • [Patent(Industrial Property Rights)] 名称は内容公表後に公開2024

    • Inventor(s)
      石橋 洋平
    • Industrial Property Rights Holder
      石橋 洋平
    • Industrial Property Rights Type
      特許
    • Industrial Property Number
      2024-232478
    • Filing Date
      2024
    • Related Report
      2024 Research-status Report

URL: 

Published: 2024-04-05   Modified: 2025-12-26  

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