| Project/Area Number |
24K08942
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 39050:Insect science-related
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| Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
兒島 憲二 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (40542759)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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| Keywords | 前胸腺刺激ホルモン / PTTH / Torso / 脱皮・変態 |
| Outline of Research at the Start |
昆虫特有の「脱皮・変態」に関わる分子を標的とすることで、殺虫作用はあるがヒトには害が無く、さらには害虫以外の昆虫には作用しない特異性の高い「昆虫成長制御剤」の開発が望まれる。「前胸腺刺激ホルモンPTTH」は、「レセプターTorso」に結合し、脱皮・変態を誘導するホルモンの産生・分泌を厳格に制御し、その活性は昆虫種間で極めて交差性が低く、昆虫種特異性の高い成長制御剤の開発において有望な標的である。本研究では、PTTH-Torso間の相互作用領域の同定、新規構造を持つTorsoにPTTHが結合した時の立体構造変化の解明、PTTH-Torsoの相互作用を標的とする昆虫種特異的な阻害剤の探索を行う。
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| Outline of Annual Research Achievements |
C端にHis6タグを付加したカイコガ前胸腺刺激ホルモン(以下、PTTH-His6と表記)をブレビバチルス菌に発現させ、その培養上清から精製すると、非還元SDS-PAGEにおける移動度が異なり、ジスルフィド架橋のかかり方が異なっていると考えられる2種類の全長PTTH-His6の分子種が得られた。それらの精製した全長PTTH-His6を用いて、C端にFLAGタグを付加したカイコガPTTHレセプターTorso(以下、Torso-FLAGと表記)を発現させたショウジョウバエ胚由来S2培養細胞を刺激し、チロシン残基の自己リン酸化をイムノブロットにより調べた。移動度が大きくコンパクトな構造を取っていると考えられる分子種の方が高いレセプター活性化能を有することを明らかし、その分子種が天然型であろうと考えられた。 カイコガPTTH刺激にともなうカイコガTorsoの立体構造変化を、クライオ電子顕微鏡を用いた解析により解明を試みるにあたり、S2培養細胞でのTorso-FLAGの発現量の向上を目指した。これまでショウジョウバエ胚由来S2培養細胞に、カイコガTorso遺伝子を搭載したベクターとハイグロマイシン耐性遺伝子を搭載したベクターをコトランスフェクションすることで安定発現株を作製した。令和6年度は、新たに両遺伝子を搭載した発現ベクターを作製し、その1つの発現ベクターを用いて安定発現株を樹立した。抗FLAG抗体を用いたイムノブロットによりTorso-FLAGの発現量を比較したところ、従来の安定発現株より4倍程度発現量が増加した。さらに、得られた安定発現株をモノクローン化して、高発現株の選抜を試みた。S2培養細胞は限界希釈法によるモノクローン化が困難であるといわれているが、培地を工夫することでその問題を克服できそうな手がかりを得た。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
カイコガPTTHの組換え体PTTH-His6をブレビバチルス菌に発現させた時の培養上清から、3段階のクロマトグラフィーにより精製したところ、全長のPTTHとして2種類の分子種が得られ、これらは非還元条件下でのSDS-PAGEで移動度が異なっていた。カイコガTorsoを発現させたショウジョウバエ胚由来S2培養細胞を刺激した時のチロシン残基の自己リン酸化活性を測定し、レセプター活性化能を評価したところ、コンパクトな構造を取っている分子種の方が顕著に強いレセプター活性化能を有することを明らかにした。 ただ、PTTH-His6を発現させるための宿主として利用してきたブレビバチルス菌のコンピテントセルが終売となったため、昆虫培養細胞を宿主とした分泌発現系へ切り替えを試みているが、現在のところ培養上清中に目的の組換え体の発現が確認できていない。昆虫培養細胞でPTTH-His6を分泌発現させることができるようになったら精製し、すぐにカイコガTorsoとの相互作用をバイオレイヤー干渉法により検出する方法の確立にとりかかれるよう準備を進めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後、PTTHとそのレセプターTorsoとの間の相互作用領域を特定するために、カイコガPTTHとタバコスズメガPTTHとのキメラ変異体を作製し、それらの変異体によるレセプター活性化能を評価する予定である。このレセプター活性化能は、数マイクログラム程度のPTTHがあれば評価できるため、試験管内で迅速にタンパク質を合成できる無細胞タンパク質合成と簡便かつ高純度な精製ができるアフィニティー精製を利用することで、当初の予定通り、「PTTH-Torso間の相互作用領域の同定」を令和7年度内で終えられるようにする。 一方、昆虫培養細胞を宿主とするカイコガPTTH組換え体の大量調製の検討は、PTTHの結合に伴うTorsoの立体構造の変化をクライオ電子顕微鏡による解析を行うにあたり数十ミリグラムのカイコガPTTHが必要であるため、上記の実験と並行して進める。
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