| Project/Area Number |
24K09594
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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| Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
辻田 有紀 佐賀大学, 農学部, 教授 (80522523)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 千絵 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (30455422)
山下 由美 福島大学, 共生システム理工学類, 客員准教授 (30792543)
遊川 知久 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, グループ長 (50280524)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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| Keywords | 菌従属栄養 / 菌根共生 / 種分化 / ラン科 / 種子発芽 / 菌従属栄養植物 / 光合成 |
| Outline of Research at the Start |
光合成をやめ、共生菌に炭素源を依存する菌従属栄養植物は、一度完全に光合成をやめると二度と独立栄養に戻ることはなく、進化の袋小路である。では、この袋小路にはまった植物群はその後多様化することはないのだろうか?申請者らはこれまでの研究で、光合成を完全にやめた後に爆発的に多様化したラン科オニノヤガラ属に着目し、近縁種間で共生菌相が大きく異なることを発見した。共生菌が植物の適応度を大きく左右する菌従属栄養植物では、菌共生の跳躍的な変化が種分化の引き金になっている可能性が高い。本研究では、オニノヤガラ属の種分化に伴う菌共生の変化を検証し、植物が光合成をやめた後に起こった多様化の仕組みを明らかにする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、オニノヤガラ属の種分化に伴う菌共生の変化を検証し、植物が光合成をやめた後に起こった多様化の仕組みを明らかにすることを目的として、日本と台湾に自生するオニノヤガラ属とその外群について菌共生の解明を進めた。野外集団における共生菌の解明は、国内と台湾に自生する7種についてサンプルの収集を行い、共生菌の分子同定を進めた。また、オニノヤガラ属には成熟時と発芽時で共生する菌種が異なる種も存在することから、5種については種子を採取し、in vitroもしくは野外での播種試験を実施し、発芽誘導に関与する菌種の特定を試みた。4種はシャーレ内において共生菌の菌株と共培養して、種子の発芽に成功し、発芽時に共生する菌種を特定することができた。野外での播種試験は、2種について種子をナイロンメッシュの袋につめ、自生地2カ所に埋設した。これらの種子袋は約1後に回収して発芽状況を観察し、実生が得られれば共生菌を特定する予定である。植物の分子系統解析は、採取した植物種について、核リボソームDNAの18S-ITS-26S領域、ミトコンドリアゲノムのnad1イントロン領域と、葉緑体ゲノムのうち菌従属栄養植物でも比較的保存されているaccD領域の塩基配列を決定し、分子系統解析を進めた。また、予備調査ですでに分子系統解析をおこなった種についてMIG-seq法を実施したところ、前述の分子系統解析では明確にできなかった近縁種間での系統関係を明らかにすることができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オニノヤガラ属は開花・結実期のみ地上に出現するため、採取が難しい植物群であるが、順調に採取を進めることができた。台湾集団の解析については、現地の研究協力者の研究室へ2ヶ月間大学院生を1名派遣し、野生集団の共生菌解明と植物の分子系統解析に用いる領域の解析について作業を完了することができた。in vitroにおける播種試験の成果は、国際菌根学会の大会で口頭発表を行った。現在はこの内容について投稿論文の取りまとめを進めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
引き続き野生集団のサンプル採取を進め、できるだけ多くの種について、共生菌の種類が特定できるよう研究を進める。発芽に関与する菌種を特定するため、今年度種子を採取できなかった種について新たに種子を採取し、in vitroと野外で播種試験を進める。昨年野外で播種した種子を次年度に回収し、発芽状況を観察した後、実生が得られた場合は共生菌を特定して、野外での種子発芽に関与した菌種を特定する。植物の分子系統解析は、種数と外群を充実させるとともに、近縁種間での系統関係はMIG-Seqを用いて精度を上げ、種分化に伴う菌共生の変化を明らかにする。
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