| Project/Area Number |
24K09631
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 45060:Applied anthropology-related
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| Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
松崎 健太郎 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (90457185)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 博子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (40359899)
片倉 賢紀 城西大学, 薬学部, 准教授 (40383179)
杉本 直俊 金沢大学, 保健学系, 教授 (80272954)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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| Keywords | 暑熱順化 / 運動トレーニング / 視床下部 / 神経保護効果 / シナプス可塑性 / 暑熱馴化 / 熱中症 |
| Outline of Research at the Start |
持続的な運動トレーニングや暑熱曝露により形成される暑熱馴化は熱中症の予防法として有望視されているが、その中枢機序は不明であった。これまでに私たちは、暑熱曝露されたラットでは体温調節中枢が存在する視床下部において神経新生が促進され、新生したニューロンが暑熱馴化の形成に関与することを世界で初めて明らかにした。本研究では、暑熱馴化形成時に視床下部で新生するニューロンの機能性を明らかにする。また、視床下部神経新生の分子メカニズムや、視床下部で新生するニューロンの神経回路網への組込みを解析する。これらの研究により、暑熱馴化の神経基盤を解明することを目的とする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、近年深刻化する熱中症による中枢神経障害に対し、その予防および軽減効果を持つ①暑熱馴化および②運動トレーニングの神経保護作用をラットモデルを用いて検討した。 研究①では、Wistar系雄性ラットに32℃の高温環境へ5日間曝露することで暑熱馴化(HA)を誘導し、その後38℃環境下で熱中症を誘導した。脳組織および血漿中の指標を評価した結果、HA群では大脳皮質、海馬、小脳における神経変性やアポトーシス様細胞死、脂質過酸化が有意に抑制され、さらに炎症性サイトカイン(IL-1β、TNF-α)の上昇も抑えられたことから、暑熱馴化が中枢神経を保護する可能性が示された。 研究②では、ラットに30日間の自発的運動トレーニングを実施後、熱中症を誘導し、小脳を中心とした脳機能および血液指標を評価した。運動群では、協調運動機能の維持、小脳プルキンエ細胞の保護、脂質過酸化や炎症反応(NF-κB活性化)の抑制が確認された。また、血漿中のIL-1βやTNF-αの増加、腎機能マーカー(クレアチニン)の上昇、血小板数の低下も運動により有意に軽減された。さらに、運動トレーニングが視床下部神経の可塑的変化を誘導し、暑熱馴化の形成に関与する可能性を示す所見も得られた。 以上より、暑熱馴化および運動トレーニングは、熱中症罹患時の中枢神経障害や全身性炎症反応を軽減する有効な介入手段であり、熱中症予防の科学的根拠の構築に貢献する成果が得られた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、暑熱馴化および運動トレーニングが熱中症に伴う中枢神経障害や炎症反応、酸化ストレスの抑制に有効であることを明らかにし、両者の予防的効果の科学的基盤の一端を示すことができた。しかし一方で、暑熱馴化が中枢神経系に対してどのような機序で保護作用を発揮するのか、その分子的・細胞的メカニズムに関しては十分に解明できていないのが現状である。特に、脳内のどの部位でどのような神経細胞変化やシグナル経路の調節が起きているか、またそれがどの程度持続するのかといった時間的・空間的な特徴には今後の詳細な検討が必要である。今後は、遺伝子発現解析や細胞内シグナリング経路の評価を通じて、暑熱馴化形成に関わる神経可塑性やストレス応答経路の包括的な理解を深めることが課題である。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究では、暑熱曝露や運動トレーニングにより暑熱馴化したラットにおいて、視床下部で神経幹/前駆細胞(NSC/NPC)の分裂が促進されること、さらに視床下部の神経新生を阻害すると耐暑熱性が低下することを明らかにしてきた。これらの知見に基づき、本研究では新生ニューロンの機能的役割を明らかにすることを目的とし、神経新生を阻害した際の末梢の体温調節機能の変化を解析する。また、暑熱馴化形成に関与する遺伝子やタンパク質因子の同定を行う。
具体的には、ラット視床下部における神経新生の評価にはEdU(Ethynyldeoxyuridine)標識法を用いる。さらに、暑熱馴化後の視床下部領域(POA/AH、DMH、上衣層など)を対象として、脳スライスからレーザーマイクロダイゼクション法により組織を回収し、GeneChip™ WT Pico Kitを用いてmRNAを抽出する。その後、次世代型超高密度マイクロアレイ(Clariom D)を用いて網羅的な遺伝子発現解析を実施する。
得られたデータをもとに、Real-time PCR、ウェスタンブロッティング、ELISA、免疫組織化学を組み合わせて、標的因子のmRNAおよびタンパク質発現を詳細に解析する。特に神経新生に関与するサイトカイン、神経栄養因子(例:BDNF)、および熱ショックタンパク質(例:HSP70)の発現をBioPlex systemやELISAで測定し、暑熱馴化との関連を明らかにする。これらの解析により、暑熱馴化形成に関与する神経新生の機能性と、その分子基盤となる因子の同定を目指す。
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