| Project/Area Number |
24K10192
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 49040:Parasitology-related
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| Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
丸山 治彦 宮崎大学, 医学部, 教授 (90229625)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 龍聖 宮崎大学, 医学部, 助教 (70723550)
長安 英治 宮崎大学, 医学部, 准教授 (20524193)
田中 美緒 宮崎大学, 医学部, 助教 (00910689)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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| Keywords | マンソン孤虫症 / 増殖性幼条虫症 / ゲノムシーケンス / 芽殖孤虫 / 病原因子 / 全ゲノム解析 / 発現遺伝子解析 / 皮膚病変 |
| Outline of Research at the Start |
最近われわれは「芽殖孤虫症様マンソン孤虫症」ともいうべき症例を経験した。分子診断により原因寄生虫はマンソン裂頭条虫であることが確認されたが、多数の虫体が皮膚に存在し、再感染の機会はないにもかかわらず虫体摘出後に再発を繰り返した。虫体は糸くずのように小さく分枝して分裂の疑われる虫体も存在した。臨床的にはきわめて芽殖孤虫症に似ており、本症例の原因虫体は人体内で分裂増殖する悪性度の高いマンソン孤虫ではないかと考えた。本研究計画では、高品質ゲノムリシーケンスと徹底的な発現遺伝子解析により、この寄生虫の本体に迫る。これにより、裂頭条虫目条虫のこれまで知られていない側面を明らかにする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
[虫体のin vivo接種実験]患者から摘出したマンソン孤虫の虫体をマウスに接種し、70日後、および470日後に解剖した。6隻接種し70日後に解剖したマウスでは虫体数は2隻でありプレロセルコイドの個体数は増えていなかったが、470日後に解剖したマウスではマンソン孤虫プレロセルコイドの数が10隻から26隻と大きく増加していた。マウスから摘出された虫体には芽殖孤虫でみられるような多数の枝分かれを持つものもあった。このことから、本症例のマンソン孤虫には分裂増殖能のあることが明確に示された。 [虫体の微細構造]患者から摘出したマンソン孤虫プレロセルコイドを組織学的に観察したところ、枝分かれ付近が濃く染色される以外の特異な構造は見られなかった。走査型電子顕微鏡(SEM)観察では特異な構造はみられず、透過型電子顕微鏡(TEM)観察において、虫体最外層の一部に原因不明の粒子状の構造がみられた。この粒子状構造物がウイルスであるか確認するため、マンソン孤虫虫体のRNAseqのリード中にウイルス由来の配列がないか調べたが、ウイルス配列はなかった。 [発現遺伝子解析]前年度に取得したRNAseqのデータを最新のレファレンスゲノムにマッピングし直し、高発現の遺伝子群を確認したところ、患者から摘出されたマンソン孤虫では細胞増殖に関連する遺伝子や癌に関連する遺伝子が高発現していることが明らかとなった。 ゲノムのリシーケンスは現在ショートリードとロングリードを併用して実施中であり、2年目に一定の結果が得られると考えている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の核心をなす学術的問いは、「分裂能を有する悪性度の高い虫体による芽殖孤虫症様マンソン孤虫症というものが存在するのではないか?」というものであったが、われわれはすでにこの問に「ある」と答えることができる。残る疑問は、その悪性度がどの程度かということと、分裂増殖のメカニズムである。研究パートナーの徳島大学皮膚科によれば、患者の症状は軽快傾向にあり、近いうちに終診となるであろうとのことである。したがって、本症は通常のマンソン孤虫症よりはやっかいとはいえ、芽殖孤虫症のような重篤な経過はとらないと思われる。 発現遺伝子解析は、これまでにカエルから採取した通常のマンソン孤虫プレロセルコイドとの比較をおこなったが、マウスへの感染実験の準備が整ったため、マウス感染で通常タイプのマンソン孤虫と本症例のマンソン孤虫を比較することが可能になった。2年目の早い段階で実施予定である。 さらに、当初計画にはなかったこととして、ブラジル・ジャタイ連邦大学(Federal University of Jatai)との共同研究により、交通事故で死亡した野生ネコ科動物から摘出されたSpirometra属条虫と考えられる成虫の分子系統解析を実施したところ、ジャガーおよびオセロットから検出された標本のミトコンドリアcox1遺伝子部分配列が、ベネズエラのヒト症例由来の芽殖孤虫配列と98%一致した。これにより、ブラジルのこれら野生ネコ科動物に寄生しているSpirometra属条虫が、これまで報告されている中で最も芽殖孤虫に近縁であることが示唆された。今後、これらのサンプルを用いた比較ゲノム解析を進めることで、芽殖化増殖に関連するゲノム変化に関する新たな知見が得られることが期待される。
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| Strategy for Future Research Activity |
[発現遺伝子解析] 形態的に出芽を疑わせる虫体とそうでない虫体の両方について、各4隻のRNAseqを実施し、通常のマンソン裂頭条虫と芽殖孤虫の両方と発現パターン等を比較する。岡山理科大の林によれば、ボーグ中殖条虫(Mesocestoides vogae)の試験管内増殖が特定の遺伝子のRNAiで阻害されるということである。どの遺伝子かはまだ公表されていないが、場合によっては林らと共同研究を開始し、増殖に関与する遺伝子の特定をおこないたい。 [ゲノムリシーケンス] 本症例の虫体が、Spirometra mansoniのクレードに入ることはほぼ確定的であり、マンソン裂頭条虫の概要ゲノムにマッピングできないほど遠い塩基配列を持っているわけでもないことがわかっている。今後の解析としては、塩基配列そのものの変異とともに、染色体レベルでの遺伝子のシンテニーをみていくことを計画している。
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