| Project/Area Number |
24K10384
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
津田 康雄 九州大学, 大学病院, 助教 (90747354)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三森 功士 九州大学, 大学病院, 教授 (50322748)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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| Keywords | 食道扁平上皮癌 / 空間的トランスクリプトーム解析(VISIUM) / シングルセルRNA解析(scRNA-seq) / がん代謝・免疫クロストーク / DeepCOLOR解析/AI機械学習 / VISIUM解析 / シングルセルRNA解析 / 転写産物プロファイル / IMPAQT解析 / 代謝産物アレイ解析 |
| Outline of Research at the Start |
本研究においては、食道癌に対するマルチオミクス解析を施行し、蛋白・代謝産物レベルで症例間普遍的な治療標的を同定する。特に本研究では転写レベルに関しては空間的トランスクリプトーム解析(VISIUM; Ozato Y, Mimori K. Cell Rep 2023)とscRNAデータをメタボロームプロファイルに変換する解析パイプラインとを併施して、がん細胞あるいは微小環境の免疫担当細胞由来の治療標的分子を同定する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
現在、申請時に掲げた研究目的「食道癌において腫瘍内多様性を超えて普遍的に治療標的となり得る蛋白・代謝関連分子を同定する」ために、VISIUM解析およびscRNA-seqに基づく空間的トランスクリプトーム解析と代謝プロファイル変換解析(scMetabolism)を進めている。 特に近年、我々は本研究で用いる手法を応用した前駆研究において、肝内胆管癌における代謝物の蓄積とそれを担う酵素BCAT1の同定を行い、症例間のゲノム的多様性を超えて代謝物レベルでの収束が存在することを証明した(Br J Cancer 2023)。本研究では、これを食道癌に応用することで、がん進展あるいは免疫寛容の創出に関わる代謝関連分子の同定を試みている。 現在、東京大学および名古屋大学の協力を得て、術前治療を行っていない食道扁平上皮癌患者の凍結組織を用いたVISIUMおよびシングルセルRNA解析を完了し、空間情報を保持した転写データと代謝パスウェイに基づく推定プロファイルのdeconvolution解析を行っている。また、同一検体に対するiMPAQT解析およびキャピラリー電気泳動-質量分析法によるメタボローム解析も順次進行中である。 特筆すべきは、解析の過程で得られたいくつかの代謝関連分子が、がん細胞と免疫細胞との空間的共局在領域に特異的に高発現しており、免疫抑制的な環境形成に関与している可能性が示唆された点である。現在これらの分子についてin vitroおよびマウスモデルでの機能検証を行っており、これを成果として論文投稿の準備を進めている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の進捗は、申請時に掲げた目標に対して各ステップが計画通りに進行しており、概ね順調と判断される。まず、術前治療を施行していない食道扁平上皮癌症例の凍結検体を用いたVISIUM解析およびscRNAシーケンス解析が順調に完了しており、空間的情報と細胞レベルの発現プロファイルを融合した解析パイプライン(scMetabolism)によって、代謝経路ベースでの細胞間クロストークの同定が可能となった。これにより、当初の目的であった「ゲノム多様性を超えた普遍的代謝関連標的の同定」に向けた解析基盤が整備された。さらに、解析にはスーパーコンピュータSHIROKANEを活用し、AIベースの機械学習パイプライン「DeepCOLOR」によって、がん細胞と免疫細胞の空間的共局在に基づくクロストーク遺伝子の同定が開始されており、実験的検証に向けた候補分子の抽出が進行中である。また、同一症例の隣接検体を用いたiMPAQTによるプロテオーム解析およびSoga法によるメタボローム解析も一部完了し、初期データではがん部と非がん部で顕著な差を示す代謝物の検出に成功している。加えて、本研究における特徴の一つであるFusobacterium nucleatumの腫瘍内分布と免疫環境への影響についても、scRNA-seqおよびINVADEseq技術による細菌-宿主細胞間相互作用解析の準備が整いつつあり、独自性の高い研究展開が期待される。特にF. nucleatum陽性例における免疫抑制的環境の形成に関する知見は、空間的トランスクリプトームとの融合解析によって新たな治療標的の提案につながると予測される。以上のように、解析技術、試料、データ処理環境の整備が計画通り進行しており、初期成果も順次得られていることから、進捗は概ね順調と評価できる。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の展開として、Fusobacterium nucleatum(以下、F. nucleatum)を中心とした腫瘍微小環境とのクロストークの解明を進める。F. nucleatumは本来口腔内常在菌であるが、近年、消化管腫瘍において腫瘍内に侵入・定着し、がんの進展や予後不良と関与することが報告されている。食道癌においても、F. nucleatum陽性症例では生存率が有意に低下することが示されており、本菌が腫瘍進展因子として機能している可能性がある(Yamamura et al., Clin Cancer Res. 2016)。 特に注目すべきは、F. nucleatumが食道癌細胞においてNOD1/RIPK2/NF-κBシグナルを活性化し、炎症性サイトカインの産生や癌細胞の遊走・浸潤能を亢進させる点である(Nomoto et al., Cancer Lett. 2022)。さらに本菌は腫瘍内の免疫寛容を促進し、腫瘍周囲のリンパ球反応を抑制することで、免疫チェックポイント阻害療法に対する反応性を低下させることも示唆されている(Kosumi et al., Br J Cancer. 2023)。
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