| Project/Area Number |
24K11914
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
|
| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井手野 昇 九州大学, 大学病院, 助教 (90883421)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 雄介 九州大学, 大学病院, 助教 (40849080)
田村 公二 九州大学, 大学病院, 助教 (90909582)
中村 聡 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90965237)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
|
| Keywords | 膵管内乳頭粘液性腫瘍 / 浸潤性膵管癌 / 早期診断 / 膵癌早期診断 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では通常の上部消化管内視鏡で容易に採取可能な十二指腸液を用いてIPMNのリスク分類を行う,十二指腸液から抽出したEV-DNA/mRNAの解析で遺伝子異常に基づいた悪性度診断法を開発する.次に,IPMNの形質発現に関与し70%に認められるGNAS遺伝子活性化変異によって著明に発現が上昇する核内タンパク質,IL-33のIPMNにおける腫瘍免疫と悪性化への関与を検証する.IL-33の細胞外への分泌メカニズムとして急性膵炎の発症が想定されるため,急性膵炎の既往があるIPMN切除例のサンプルと急性膵炎in vivo モデルを用いて悪性化メカニズムを解明し,IPMN診療の改善を目指す.
|
| Outline of Annual Research Achievements |
膵前癌病変である膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は、多段階発癌を経て膵癌へ進展すると考えられており、腫瘍細胞が有する悪性化関連遺伝子異常を検出できれば、切除すべきか経過観察すべきかの判断に資する可能性がある。しかしながら、(1)生体サンプルから安全かつ簡便にこれらの遺伝子異常を検出する方法が確立されていないこと、(2)経過観察を行っている多数のIPMN症例の中から悪性化リスクの高い症例を特定する手段が不明であること、以上2点が現在も未解決の大きな課題である。本研究では、通常の上部消化管内視鏡により容易に採取可能な十二指腸液を用いて、これらの課題解決を図る。まず、十二指腸液から抽出したextracellular vesicle(EV)由来のDNAおよびmRNAを解析することで、遺伝子異常に基づく悪性度診断法の開発を目的に、膵癌・IPMN患者および膵疾患を有さないコントロール群を対象としてEV-DNA解析の基礎的検討を行った。膵癌細胞株の細胞上清から回収したEV-DNAを用いた遺伝子変異解析の結果、DNase処理を施したEV-DNAではmutant alleleのみが検出され、EV-DNAには腫瘍細胞特異的な遺伝情報が選択的に含まれている可能性が示唆された。一方で、膵液および十二指腸液から回収したEVについては、EVマーカー(CD63、CD9、CD81、CANX、APO A1など)の発現解析によりEVの存在を確認することはできたものの、細胞上清から回収されたEVと比較してその量は極めて微量であり、下流の遺伝子解析を行うには不十分であることが明らかとなった。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
膵液および十二指腸液サンプルからのextravesicular vesicle(EV)の回収には超遠心法を用いており、回収したEVから抽出したmiRNAを用いたqPCRによる発現解析により、早期ステージの膵癌診断が可能であることを報告してきた(Nakamura S. et al., Ann Surg Oncol. 2019;Taniguchi T., Ideno N. et al., DEN Open. 2024)。EV-DNAに腫瘍細胞由来の全遺伝情報が含まれているかを確認するため、膵癌細胞株(Suit2, CFPAC1)の細胞上清から超遠心法によりEVを回収し、DNA抽出を行った。DNase処理を行わずにEVから抽出したDNAをSangerシークエンスで解析したところ、mutant alleleとwild type alleleの両方が検出された。一方、DNase処理を行ったEV由来DNAではmutant alleleのみが検出され、この結果からEV-DNAには腫瘍細胞特異的なmutant alleleの情報が選択的に含まれている可能性が示唆された。さらに、膵液および十二指腸液から超遠心法により回収したEVについて、EVマーカーであるCD63、CD9、CD81、CANX、APO A1のタンパク質発現解析を行いEVの存在を確認した。その結果、細胞上清と比較して、これら体液から回収されるEV量は極めて微量であることが明らかとなった。
|
| Strategy for Future Research Activity |
膵癌・IPMN患者および対照群からの膵液・十二指腸液・血液サンプルの採取に関しては、本学倫理委員会の審査を経て承認を得ており、現在までに膵癌を含む膵疾患患者23名分のサンプルを収集した。これまでEV抽出には500 μLの膵液・十二指腸液を用いていたが、今後は2 mLへと増量し、EV-DNA由来の遺伝情報と切除標本から得られる腫瘍遺伝情報との比較解析を実施する予定である。これにより、膵液・十二指腸液・血液といった生体サンプルから、EV-DNAを用いて腫瘍細胞由来の遺伝情報を簡便かつ安全に解析する手法の確立を目指す。また、mRNAについても膵液・十二指腸液から回収を行って発現解析を行う予定である。
|