| Project/Area Number |
24K12444
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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| Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
原 勲 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10263378)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 徳光 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80252708)
村岡 聡 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90773945)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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| Keywords | 腫瘍免疫 / 乳酸 / 制御性B細胞 |
| Outline of Research at the Start |
我々はマウスの脾細胞を用いた培養系において、乳酸がB細胞のヒストンタンパクのアセチル化(AcH3K27)を促しIL-10の分泌を亢進させることにより制御性B細胞に分化誘導することを見出した。このカスケードを制御することで腫瘍を廃絶に導くことを目指したい。具体的な研究内容としては以下の3つを想定している。 ① 高乳酸環境が、制御性B細胞誘導促進に関わるシグナル伝達経路の解明 ② 腎癌における高乳酸環境と、制御性B細胞の関与の検討 ③ 制御性B細胞誘導促進に関わる乳酸シグナル伝達経路を標的にした治療法開発
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| Outline of Annual Research Achievements |
癌はワールブルグ効果により解糖系を亢進することで過剰な乳酸を産生・放出し、特有な高乳酸環境を形成している。今回、我々は乳酸が免疫細胞、特にB細胞のヒストンH3のアセチル化を誘導することを明らかにした。ヌクレオソームの形成に関わるヒストンは、様々な翻訳後修飾によりクロマチン構造を変化させ、エピジェネティックな遺伝子発現の制御に関与する。特にヒストンH3の27番目のリシンのアセチル化(AcH3K27)は「active enhancer」の指標 として知られる。 我々は、高乳酸環境が脾細胞のヒストンH3のアセチル化へ与える影響をウエスタンブロット法およびフローサイトメトリー(FACS)により検討した。その結果、B220陽性B細胞で顕著なAcH3K27の増加が認められた。脾細胞および脾臓から単離したB細胞を用いて、乳酸及びCD40刺激に伴う遺伝子発現をRNAseqにより検討したところ、乳酸は単独でサイトカインを含む様々な遺伝子発現を誘導し、CD40刺激はその遺伝子発現パターンを変化させることが分かった。サイトカインの中でも、特に抑制性サイトカインであるIL-10遺伝子の発現誘導が著しく、この結果はRT-qPCRでも同様であった。また、腎癌細胞株RENCAや膀胱癌細胞株MBT2をマウス背部皮下に移植し、腫瘍内乳酸濃度及びAcH3K27を検討したところ、腫瘍内乳酸濃度は脾臓より高く、腫瘍浸潤Bリンパ球のAcH3K27も正常脾臓B細胞より有意に高かった。以上の結果から、腫瘍内の高乳酸環境は、B細胞の AcH3K27を亢進させて遺伝子制御を行い、その一つとして抑制性サイトカインであるIL-10発現を増強して腫瘍免疫を抑制することが示唆された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 高乳酸環境が、制御性B細胞誘導促進に関わるシグナル伝達経路の解明:前述の通り、脾細胞および脾臓から単離したB細胞を用いて、乳酸及びCD40刺激に伴う遺伝子発現変化について、RNAseqによる検討は終了している。また、乳酸がマクロファージに及ぼす影響も検討を予定しているが、マウス骨髄からの細胞回収およびマウス骨髄由来マクロファージ(BMDM)の生成手技は確立している。 2. 腎癌における高乳酸環境と、制御性B細胞の関与の検討:マウス腎癌細胞株 (RENCA)をBalb/cマウスの背部に皮下接種、腫瘍モデルマウスを作成し、腫瘍内乳酸濃度及び腫瘍浸潤Bリンパ球におけるAcH3K27の有意な上昇を確認している。また創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム(BINDS)を通じて、ヒト腎癌検体のメタボローム・リピドミクス解析を大阪大学薬学研究科の辻川和丈教授に依頼し、腫瘍内脂質代謝の変化が再発に寄与する可能性が示唆され追加の検討を予定している。 3. 制御性B細胞誘導促進に関わる乳酸シグナル伝達経路を標的にした治療法開発:上述の腎癌モデルマウスに加え、膀胱癌細胞株(MBT2)をC3Hマウス背部皮下に接種したマウスに対して、腫瘍形成後に7日間のEPAC阻害剤の腹腔内投与を行い、抗腫瘍効果が得られるか否かについて、in vivoで検討中である。
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| Strategy for Future Research Activity |
B細胞の表面受容体であるCD40-CD40L相互作用の阻害剤、乳酸の細胞内シグナル伝達の効果器であるPKAやEPAC阻害剤を使用し、ウエスタンブロットおよびフローサイトメトリーにより、高乳酸環境が制御性B細胞誘導促進に関わるシグナル経路の検討を行う。 また、ヒト腎癌検体のリピドミクス解析の結果及び腫瘍内乳酸濃度の測定を行い、腫瘍内脂質組成・乳酸濃度と全生存率、無再発生存率、TNM stageやFurman分類を含めた病理学的因子との関連の有無について統計学的な解析を行う。 乳酸シグナル伝達経路を標的とした治療法開発を目的とし、腫瘍移植モデルマウスに対してEPAC阻害剤およびPKA阻害剤の腹腔内投与を行い、抗腫瘍効果の有無、制御性B細胞の存在程度、サイトカインプロファイルの変化に対してフローサイトメトリー、免疫染色により検討する。
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