| Project/Area Number |
24K13200
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
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| Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
稲田 絵美 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (30448568)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正宏 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, ゲノム医療研究部, リサーチアソシエイト (30287099)
齊藤 一誠 朝日大学, 歯学部, 教授 (90404540)
野口 洋文 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50378733)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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| Keywords | ヒト乳歯歯髄細胞 / アルカリホスファターゼ |
| Outline of Research at the Start |
先天的にALP活性が低下した低ホスファターゼ症(HPP)患者由来の、乳歯歯髄細胞(HDDPC)(以下、HPP-HDDPC)と健康小児由来のHDDPC(以下、N-HDDPC)における分化多能性を比較する。更に、HPP-HDDPCにALP発現ベクターを導入することで、その分化多能性が変わるのかどうか、また、マウスやヒトの胚性幹細胞からゲノム編集法でALP活性を喪失させることで、その分化多能性は消えるのか、などを調べる。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、低ホスファターゼ症(HPP)患児の乳歯歯髄細胞(HDDPC)(以下、HPP-HDDPC)と健康小児のHDDPC(以下、N-HDDPC)との分化多能性を比較検討することで、ALPの存在意義を確認し、さらに、HPP-HDDPCにALP発現ベクターを遺伝子導入し、本来のALP活性を復帰させることで、HDDPCの分化多能性維持におけるALPの役割を明らかにすることを目的とする。 HPP-HDDPCについて、市販のALP活性検出キットを用い、ALP発現の有無を確認した結果、ALPの発現を認めなかった。この細胞に山中4因子(Oct-3/4, Sox2, Klf4, L-Myc)を搭載したプラスミドを遺伝子導入した結果、iPS細胞樹立に失敗した。HPP-HDDPCとN-HDDPCの神経分化誘導実験では、いずれも神経細胞へ分化した。一方、骨分化誘導実験では、N-HDDPCは骨への分化を認めたが、HPP-HDDPCは骨への分化は認められなかった。 次に、HPP-HDDPCへALP発現ベクターの遺伝子導入を試みた。ヒトALP (TNSALP) cDNAを搭載したpiggyBac(PB)系トランスポゾンプラスミドpT-TNSALP、PB系トランスポゾンpT-neo発現ベクター[neomycin耐性遺伝子(neo)を搭載]、PB transposase発現ベクターpTransを共遺伝子導入した。G418で細胞選別後、生存細胞はALP(+)だったが、増殖は細胞拡大過程で停止した。そこで、neoの代わりに、puromycin耐性遺伝子(puro)を搭載したPB系トランスポゾンpT-puroをpT-TNSALP、pTransとともに共遺伝子導入した。その結果、puromycinを含む培地で細胞を選別後、得られた生存細胞はALP(+)で、現在順調に増殖しており、今後、更なる解析を進める予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、①HPP-HDDPCとN-HDDPCにおける特性(分化多能性やiPS細胞への誘導能)の比較、②HPP-HDDPCへのALP発現ベクター導入によるALP(+)株の取得とそれを用いた特性(分化多能性やiPS細胞への誘導能)解析、③胚性幹細胞におけるALP遺伝子欠損がその分化多能性に与える影響についての解析、等から幹細胞の分化多能性維持におけるALPの役割を明らかにすることを最終目標としている。 ①については、両細胞を神経分化誘導に付した結果、いずれも神経細胞へ分化した。一方、骨分化誘導の場合、N-HDDPCは骨への分化を認めたものの、HPP-HDDPC、ALP(+)HPP-HDDPCでは骨への分化は認めず、同様に、脂肪分化誘導の場合、HPP-HDDPCは脂肪への分化を認めたものの、N-HDDPCではその分化は失敗した。 ②については、pT-TNSALP、pT-puro、pTransをHPP-HDDPCに遺伝子導入する前、先行研究として「ALP活性を示さないN-HDDPC」に導入した。その結果、同細胞はALP陽性に転じた。神経や骨への分化誘導を行ったところ、いずれも分化を認めた。以上の結果を踏まえ、現在、HPP-HDDPCへの遺伝子導入実験を進めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
HPP-HDDPCへpT-TNSALP、pT-puro、pTransを遺伝子導入した結果、ALP陽性株(ALP(+)HPP-HDDPC株)を取得できた場合、分化多能性とiPS細胞形成能を検討する。もし、ALP発現ベクターの遺伝子導入により親株のHPP-HDDPCには無かった分化多能性やiPS細胞形成能が見いだされれば、HDDPCにおいてALPは細胞幼若化(未分化細胞への回帰)への制御因子として機能するのではないかという可能性が見込まれる。 一方、我々は研究計画の中で、OCT3/4発現を可視化できる細胞の確立も目指している。HPP-HDDPCにALP遺伝子を導入した場合、当該細胞はiPS細胞などの未分化細胞へ脱分化誘導されると期待される。その結果、幹細胞の「マスター遺伝子」と目されるOCT3/4を発現するようになる。HPP-HDDPCの幼若化を可視的にモニターできるよう、親株のHPP-HDDPCに予め、人為的加工を施した方が後の解析に都合がよい。そこで、Oct-3/4 promoter-EGFP発現ユニットおよびneo発現ユニットを搭載したpiggyBac(PB)系プラスミドpTA-dOENとpTrans、さらに、遺伝子導入の成否をモニターするためのtdTomato(赤蛍光)遺伝子を搭載したPB系プラスミドpT-tdTomatoをHPP-HDDPC、あるいは、N-HDDPCに遺伝子導入し、G418を含む培地で薬剤選別後、生じた薬剤耐性コロニーを拾い、正常培地にて展開させ、最終的に、pTA-dOENがHDDPCゲノムに組み込まれた安定的組換え株を樹立する。
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