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化学物質による自閉症発症リスクの解明:機械学習によるエピジェネティック変異解析

Research Project

Project/Area Number 24K15326
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 64010:Environmental load and risk assessment-related
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

新井 良和  宮崎大学, 農学部, 准教授 (90614769)

Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Keywordsエピジェネティクス / DNAメチル化 / 自閉症 / 機械学習 / ヒトiPS細胞 / 神経分化系 / 環境化学物質
Outline of Research at the Start

自閉症は子どもで増加する神経疾患である。これまでに数百の遺伝子変異が報告されているが、遺伝子変異のみでは自閉症の発症を説明できないのが現実である。近年、自閉症は遺伝的要因と環境要因の相互作用で発症すると考えられており、妊娠期の母体環境中に存在する有害な化学物質の影響が懸念されている。本研究では、遺伝子の発現調節機構であるエピジェネティクスに着目し、化学物質によるエピジェネティクスの乱れが将来の自閉症発症に関与する、という仮説のもと、ヒトiPS細胞の神経分化系を用いた解析を行う。さらに、エピジェネティック情報にもとづく機械学習によって、化学物質による自閉症発症の分子メカニズムの解明を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

自閉スペクトラム症(自閉症)は近年子どもで増加する神経疾患であり、これまでに疾患に関わる数百の遺伝子変異が報告されている。しかし、一卵性双生児でも発症に個人差があることから、自閉症を遺伝子変異のみでは説明できず、近年では遺伝子変異とともに環境要因の影響が懸念されている。本研究では、環境要因として妊娠期の母体環境中に存在する有害な化学物質に着目し、化学物質が遺伝子の発現調節機構であるエピジェネティクスを乱し、このことが胎児期の神経分化異常に伴う将来の自閉症発症に関与する、という仮説のもと、化学物質による神経分化異常を予測する評価システムの構築を進めた。エピジェネティック情報と人工知能(AI)の機械学習を組み合わせて、神経分化異常の新たな評価法を開発するために、令和6年度はヒト神経細胞分化を乱す化学物質の同定、およびその暴露濃度の決定を行った。これまでの報告で自閉症との関係性が示されている6種類の化学物質(ビスフェノールA、クロルピリホス、水銀、鉛、コチニン、フタル酸ジ(2-エチルヘキシル))をヒトiPS細胞由来の神経幹細胞に暴露して、その後の神経細胞分化への影響を検証した。先に報告された妊婦の母体・臍帯血清中濃度を基準に、それぞれの化学物質を神経幹細胞に暴露した結果、血清中濃度の10-100倍量の範囲で、ビスフェノールA、およびクロルピリホスは神経細胞分化を乱すことが示された。以上より、自閉症に関連する化学物質における神経細胞分化への影響評価が完了し、さらに次年度以降のエピジェネティック解析に供するサンプル調整も終了した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和6年度は、胎児期における暴露が自閉症の発症リスクを増加させることが知られている、ビスフェノールA、クロルピリホス、水銀、鉛、コチニン、フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)の計6種類の化学物質について、ヒトiPS細胞由来の神経細胞分化に与える影響を検証した。先に報告された妊婦の母体・臍帯血清中濃度を基準に、6種類の化学物質をそれぞれ血清中濃度の100倍量までヒトiPS細胞由来の神経幹細胞に4日間暴露した。さらに、化学物質を除いて神経細胞へ分化誘導させて、分化14日目に神経細胞マーカー遺伝子であるβIII-tubulinに特異的な抗体を用いた免疫染色で神経繊維を可視化し、神経繊維の面積を測定した。まず、解析した6種類の化学物質をそれぞれ血清中濃度で暴露した結果、神経繊維の面積は化学物質の希釈溶媒であるEtOH、またはHNO3暴露のコントロール群と同程度であり、化学物質曝露による神経細胞分化への影響は認められなかった。次に、血清中濃度の10倍量の化学物質を暴露した結果、ビスフェノールA、およびクロルピリフォス暴露によって神経繊維の過伸長が認められ、神経繊維の占める面積が有意に増加した。一方、その他4種類の化学物質(水銀、鉛、コチニン、フタル酸ジ(2-エチルヘキシル))では、血清中濃度の10倍量暴露でも神経分化に影響は認められなかった。これらの傾向は血清中濃度の100倍量暴露でも認められ、ビスフェノールA、およびクロルピリフォス暴露によって、神経繊維の異常な促進が認められた。以上より、ビスフェノールA、およびクロルピリフォスは、血清中濃度の10-100倍量の暴露で神経分化を乱すことが示された。

Strategy for Future Research Activity

令和6年度までに、自閉症に関連することが示されている化学物質が、ヒトiPS細胞由来の神経細胞分化に影響する濃度の決定が終了し、加えてエピジェネティック解析に用いるサンプル調整も完了した。令和7年度以降は機械学習に供する網羅的DNAメチル化情報の取得、および神経分化異常に伴う自閉症発症に関与する化学物質を評価・予測するための機械学習の学習モデル構築を進めていく。化学物質による神経分化異常に関わるエピジェネティック変異を解明するために、令和6年度の解析で神経分化異常を引き起こしたビスフェノールA、およびクロルピリフォス暴露ヒト神経幹細胞について、Human MethylationEPIC BeadChipによる網羅的なDNAメチル化解析を行う。さらに、対照群として神経分化異常を引き起こさなかった化学物質の網羅的DNAメチル化情報も併せて取得する。得られたDNAメチル化情報をもとに、神経分化異常を引き起こす危険を予測する機械学習の学習モデルを構築する。構築した学習モデルによって、DNAメチル化情報をもとに化学物質による神経分化異常の有り/無しを判定することが可能になると考えている。さらに、神経分化異常に関連するDNAメチル化変異部位を同定し、分化異常と特に関連性の高い遺伝子領域については、COBRA法を用いたDNAメチル化データの検証を行う方針である。化学物質曝露によるエピジェネティック変異が生じる遺伝子群を明らかにすることで、化学物質による神経分化異常に伴う自閉症の発症メカニズムの一旦を解明できると考えている。

Report

(1 results)
  • 2024 Research-status Report

URL: 

Published: 2024-04-05   Modified: 2025-12-26  

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