| Project/Area Number |
24K15666
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 90020:Library and information science, humanistic and social informatics-related
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| Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
福田 智子 同志社大学, 文化情報学部, 教授 (50363388)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩坪 健 同志社大学, 文学部, 教授 (00211764)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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| Keywords | 源氏物語 / 百人一首 / 和歌 / 源氏絵 / 歌意絵 / データベース / 知識発見 / 類似画像抽出 / 物語 / 絵画 / 有職 / デジタルヒューマニティーズ |
| Outline of Research at the Start |
絵を使って語る文化は、世界的には宗教と関わるものが多い。だが日本では、12世紀には、教養と愉悦のために『源氏物語絵巻』が制作された。下って近世には、中古・中世の物語や和歌を題材に、画帖や絵入り歌留多が盛んに制作されるようになる。識字率の高まりとともに、物語や和歌は「古典」として絵とどのように関わっていったのか。そこに、絵と言葉の両方で表現する日本文化の特質を見出すことができる。 そこで本研究では、文学・歴史学・芸術学の観点から、画像データを文字列解析と画像認識の両面から分析し、その成果をデータサイエンス科目で利用できる人文系教材として提供することで、日本伝統文化の「美」と「心」の継承を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う科学研究費助成事業の補助事業期間の延長の特例」により、2024年度まで研究期間延長が認められた科学研究費補助金基盤研究(C)課題番号:20K12565のテーマをより特化し深めようとするものであり、本研究課題の本年度の研究成果は、これと一部重複する。 本年度は、まず、東京富士美術館をはじめとする特別展に赴き、源氏絵およびその関連資料を見学し、そこで研究対象として新たに見出した史料について、熊本大学附属図書館(永青文庫)にて、詳しい閲覧・調査、画像撮影を行った。 また、新たに購入した源氏絵史料(同志社大学文化情報学部所蔵)には、『源氏物語』全体で400枚余りの挿絵が収められており、先の永青文庫本の表紙絵とともに、来年度以降の源氏絵研究の視野に入れた研究を継続する。『源氏十二月』については、国文学研究資料館における調査により、詞書の本文異同を把握した上で、絵の図柄についての基礎的考察を発表した。この詞書に対応する源氏絵のうち、画像が公開されていないものについては、現地にて閲覧・調査の上、許可を得て画像を入手した。 全体の研究集会は5回を数えた。このうち1回は、行橋市歴史資料館所蔵の奈良絵本『竹取物語』の閲覧・調査、画像撮影の日程に合わせて、『竹取翁物語』を所蔵する九州産業大学にて、『竹取物語』研究の第一人者をお迎えしてのご講演を含む研究発表会を開催した。 和歌の絵画化に関する研究としては、同志社大学文化情報学部所蔵『新古今四季歌』の和歌の筆者と歌意絵の作者に関する基礎的な考察を発表した。同学部所蔵の『百人一首』かるたの歌意絵についても、『絵変わり百人一首かるた』(書誌ID:BB12965591)を中心に、同志社大学にて3月に開催した研究会において、『百人一首像讃抄』との図柄比較を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、これまで展示されたことがない、あるいは、しばらく展示されていなかった『源氏物語』関係史料が多数公開されたため、源氏絵についても本研究計画当初の予想以上の情報が得られた。また、本学部所蔵の源氏絵に関する新たな所蔵資料については、一通りの翻字を終えている。また、本研究において、計画当初から研究対象として挙げていた『源氏十二月』については、資料紹介1編を発表したが、続く研究論文は、同志社大学人文科学研究所機関誌『社会科学』第55巻第1号(2025年5月発行予定)に特集「『源氏物語』の表現と享受の諸相―物語に込めたもの、見出したもの―」のなかの1編として掲載予定である。また、この特集には、本共同研究の研究分担者による源氏絵の研究論文1編も掲載が決定している。なお、奈良絵本『竹取物語』『竹取翁物語』については、九州産業大学に所属する研究協力者により、成果の一部が発表されている。 『百人一首』の歌意絵比較については、本学部所蔵の複数ある『百人一首かるた』のうちのひとつを取り上げ、『百人一首像讃抄』の他、賭博系かるたの図柄との関わりをも視野に入れた一覧表を作成している。その成果も、2025年度に発表されることが決定している。
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| Strategy for Future Research Activity |
まず、本年度に収集した源氏絵関係の情報を整理していく。具体的には、新たに所蔵された本学部所蔵源氏絵史料を柱とする。この史料の収められた源氏絵の数の多さは、さまざまな図柄の源氏絵を統べるのに有効であると考える。そして、その図柄に、全体あるいは一部が合致する源氏絵を紐付けていく。ただし、図柄の類似性は見方により様々であることが想定される。そこで、ここに類似画像検索の技術を導入したい。これにより、一定の指標による類似画像提示が可能となり、源氏絵の画像注釈データベースの構築のみならず、そこから、気づきにくい類似性をもつ図柄を見出し、その図柄の起こりや広がりを把握することを目指す。 同様に、本学部所蔵の歌意絵入り『百人一首かるた』の画像も、計算機による分析を進めていく。本年度の研究成果から、浮世絵師の手に成る「錦絵かるた」との関係を考察することが不可欠であることがわかった。今後はより広く、浮世絵および「錦絵かるた」との関わりの中で、具体的な図柄の類似性を論じていく。一方、『新古今四季歌』の絵の作者に見られる絵を描く公家の存在も同時に考察する必要がある。それは、『源氏十二月』の公家筆者の存在とともに、江戸期の古典文学作品の絵画化を考える上で、重要な視点であると考える。
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