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被害の社会的承認に関する環境社会学的研究:環境汚染と抗議活動に注目して

Research Project

Project/Area Number 24K16491
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 08010:Sociology-related
Research InstitutionHokkaido University of Education

Principal Investigator

高崎 優子  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (70873339)

Project Period (FY) 2024-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywords被害の社会的承認 / 環境汚染 / 環境リスク / 抗議活動 / PFAS
Outline of Research at the Start

本研究の目的は、環境汚染に対する住民の抗議活動の分析を通じて、被害の社会的承認の獲得はいかにして果たされるかを環境社会学の理論的蓄積の上に考察することにある。環境リスクの影響は被害という言葉で捉えうる多様な現実を生じさせ、リスクの押しつけから生じる受苦をもたらす。これらの救済・解決には、リスクを社会問題として構築する必要があり、また、被害が救済すべきものとして承認される必要がある。本研究では環境リスクに対する複数の抗議活動が生起している沖縄県を中心に詳細なフィールドワークを行い、被害と抗議活動の関係やリスクの問題構築に向けた課題等を明らかにし、被害の社会的承認に向けた理論を発展させる。

Outline of Annual Research Achievements

本年度は、環境リスクおよび運動論、被害論に関する文献収集と分析を進めるとともに、PFAS汚染問題について沖縄県での現地調査および資料収集を行った。PFASの高濃度地域では住民不安が広がっており、沖縄県でも2016年に嘉手納基地に近い北谷浄水場の水源で高濃度のPFAS等が検出されて以来、数種の市民運動が立ち上がっている。2024年および2025年には、一級河川がない島嶼地域という水資源の確保の困難性から、PFASが検出されている比謝川(北谷浄水場水源)からの取水が期間限定で再開されるなど、水資源の限定性と基地由来汚染が重なり合う沖縄特有のリスクが改めて浮き彫りとなった。他方、公表された土壌調査結果では、一般地域からの検出も確認され、基地公害の枠を超えて汚染が広がっている状況も明らかになった。調査では、こうした汚染の広がりにもかかわらず、問題が基地問題としてフレーミングされ、高度な政治問題として忌避されることで健康リスクが十分に可視化されにくい状況や、基地反対運動として括られることを歓迎しない運動体の存在が明らかになった。一方で、市民運動の立ち上がりの早さの背景には、従来から続く基地問題への取り組みとの接続があることも確認された。さらに、予防原則が浸透しない国内の状況や、リスクが個人の問題とされがちな傾向とも相まって、PFAS汚染が「気にしすぎ」と受け取られるなど、リスクそのものが語りにくい状況にあることも浮かび上がった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

初年度は、文献収集と分析については進捗があり、また関連学会への参加を通じた情報収集や関係者との意見交換も実施することができた。一方で、問題の広がりが見られたため、予定以上の文献収集および分析が必要となっているほか、複数回を予定していた現地調査が1回のみの実施にとどまり、事例データの収集が遅れている。以上の理由から、やや遅れていると判断した。

Strategy for Future Research Activity

2025年度は、主事例として位置づけるPFAS問題について、引き続き各種報道資料の収集・分析を行うとともに、活動関係者からの行政向け嘆願書や会合記録などの収集と整理・分析を進める。また、抗議活動に参与する個人や団体、土壌汚染の影響を受ける第一次産業従事者へのヒアリングや参与観察を行い、汚染の地域的影響や各活動主体の動き、被害の構築、行政と市民の交渉過程について分析を深める予定である。沖縄県では、普天間基地に隣接する普天間第二小学校の土壌からPFASが検出されたこともあり、子どもの安全を危惧する女性や母親を中心とした運動が盛んであり、メディア報道もこうした立場を強調することで運動の説得力を高めているが、他地域では沖縄ほどジェンダー的枠組みは強くない。こうした枠組みの違いが活動の広がりや被害の社会的承認にどのように影響するかが検討課題として浮かび上がっており、今後は、環境リスク、政治問題、ジェンダー、環境正義の交錯という複雑さを踏まえ、他地域・他事例とも比較検討しながら、問題分析を進めていく。

Report

(1 results)
  • 2024 Research-status Report

URL: 

Published: 2024-04-05   Modified: 2025-12-26  

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