| Project/Area Number |
24K16924
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
|
| Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
軸丸 芳揮 東洋大学, 情報連携学部, 助教 (80881565)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2029-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2028: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
| Keywords | 幾何学的変分問題 / 離散微分幾何学 / トラス構造 / 離散微分幾何 / シェル構造・膜構造 / 可積分幾何 |
| Outline of Research at the Start |
近年の建築構造設計においては力学的特性・施工性・意匠性などを考慮した形状生成手法の展開が求められている. 施工性を反映するにあたり,離散的な曲面を扱う必要がある. 種々の構造を保存する離散化の中でも「よい」離散化を与える曲面のクラスは,設計への有効性が期待されている. 一方で,境界値問題を扱うためには,変分原理による統制が要請されるが,上述の「よい」離散化には変分構造が未解明な点も多い. 本研究では,このような変分構造を設計の観点から解き明かし,形状生成手法を提案する中で「構造設計に見出す数学」を探求し,新しい幾何学の研究領域の展開を目指すものである.
|
| Outline of Annual Research Achievements |
近年の建築構造設計では,多角的な視点に基づく離散曲面論の応用が注目されている.本研究は,変分原理を活用した力学的に合理的な形状形成手法の構築と,純粋数学としての離散曲面論の深化という二つの側面を一体的に推進し,構造設計と密接に連携した研究展開を目指すものである. 本年度は、「Michell型トラス構造」(引張と圧縮が混在する最適構造の一種)をモデルとし,離散等温曲率線網(トラス配置を記述する数学的フレームワーク)と変分原理,およびそれに基づく力学的特性の関係性を解明した.具体的には、離散等温曲率線網の対角線をトラス構造と見なした場合の力学的特性について,既存の定理を新たな視点から再解釈・発展させた.また,当該構造を停留点とする汎関数を構成し,これを用いた変分原理による記述方法も考案した. 一方で,群作用による不変性や連続極限の厳密な議論について,進捗が遅れている.しかしながら,これまでの成果を発展させ,純圧縮トラス構造とS-isothermic曲面 (等温曲率線座標を許容する曲面の一種の離散化) との関連性を新たに見出すなど,構造設計上の要請を数学的に定式化し直すことによる新しい知見も得られた.これらは,純粋数学と構造設計双方の発展にとって重要な成果である. 以上のように,当初計画に対して一部進捗の遅れはあるが,数学と構造設計の融合による新しい理論的枠組みの構築という面で,重要な進展が得られた.
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では,変分原理を基盤とした形状生成手法の展開と,構造設計分野との連携を目指して研究を進めている.2024年度は,当初計画通り,初期張力を導入可能なケーブルネット構造の考え方に基づく新たな変分原理を構築し,これと離散等温曲率線網との関連性を力学的に解明することができた.一方で,計画に掲げた「群作用による不変性」や「連続極限の理論的考察」については,十分な進展が得られていない. しかし,四辺形を構成要素とする純圧縮トラス構造の設計条件を数理的に定式化する過程で,離散微分幾何との新たな関連性を発見し,これを複数の具体例で実装・検証することに成功した.得られた知見は,本研究課題の目的達成に向け,今後の展開を加速させる重要な成果である. このように,計画の一部には遅れが生じているが,主要な成果が得られたことで研究は着実に前進している.今後は,遅れている課題にも重点的に取り組み,研究全体の完成度を高める予定である.
|
| Strategy for Future Research Activity |
本研究を今後さらに推進するためには,これまでに得られた離散等温曲率線網やS-isothermic曲面に関する理論的知見,および力学的特性を活かしたトラス構造との関連性を基盤として,計画上の未達成課題に体系的に取り組むことが重要である.特に,前年度に十分な進展が得られなかった「群作用による不変性」や「連続極限の理論的整理」については,今後の重点課題とし,数値事例の蓄積や具体例の構築など,状況証拠の積み重ねを地道に進める方針である.これにより,抽象的な理論に留まらない,理論の妥当性と工学的意義を裏付ける具体的知見を積み重ねていく. また,分野間連携の更なる強化も引き続き重視する.共同研究者との定期的な意見交換のほか,新たな知見や知識の獲得を目指し,対外的,特に国際的な研究集会での発表や情報収集の機会を積極的に活用する計画である. さらに,二年目以降の研究計画についても,各年度で無理なく実現可能な具体的計画に再編し,進捗管理体制の見直しも進める.今後は,遅れが生じた課題に優先的に取り組むとともに,全体の進行状況を定期的に点検し,柔軟かつ着実に研究を進める体制を構築する. これらの方策を通じて,研究計画に示した課題への確実なアプローチと,建築構造設計と離散曲面論との融合による研究領域の構築を着実に進めていく.
|