Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
本研究では、2020年に発見された新しい超伝導体であるCaSb2を母物質として元素置換を行い、超伝導性の変化を明らかにする。CaSb2の常伝導状態はディラック線ノード物質という新しいカテゴリーのトポロジカル物質であり、超伝導状態においても線ノード超伝導が理論的には期待される。しかし実際には、CaSb2の超伝導は従来型のフルギャップ超伝導であることが実験的に明らかになっている。そこで本研究ではCaSb2を母物質として元素置換を行って電子のバンド構造を変化させ、それによって超伝導の転移温度やトポロジカル性がどのように変化するかを明らかにする。