Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
ガラス内部におけるクラック伸展現象の原理解明とその応用を目指す.申請者は,ダイヤモンド工具によりガラスを引っ掻き,その塑性変形領域に初期クラックを導入することで,クラックが1 μm/sのオーダーで伸展する現象を見出した.本現象では,垂直クラック(メディアンクラック)のみが選択的に伸展し,ガラスの新しい加工技術としての貢献が見込まれる.一方,メディアンクラック伸展の駆動原理が未解明であり,本研究では加工点における工具のガラスに対する作用と,ガラスの塑性流動を中心に原理を明らかにする.また,ナノメートル幅のクラックをガラス内部に形成できる点を活かし,極細ナノ流路としての応用可能性を明らかにする.