Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
高周期元素を含む結合にアトロプ異性を持つ化合物の創出は、構造有機化学における挑戦的な課題であるとともに、キラル分子の技術進展に寄与すると期待される。本研究では、前人未到のアトロプ異性体として、炭素-ハロゲン結合間に安定なアトロプ異性を持つ超原子価ハロゲン化合物の創出と機能探求を目的とする。具体的には、三価ハロゲン化合物のT字型構造に着目し、ハロゲン原子上への適切な置換基の導入により、軸不斉超原子価ハロゲン化合物を開発する。新規キラル分子の構造と物性を詳細に解析し、三価ハロゲン部位の高い脱離能やσホールの正電荷を活用した応用可能性を追求する。