Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
本研究は、不斉ラジカルカチオン反応に有効な新たな触媒の開発である。ラジカルカチオンは、ラジカルとカチオンの両性質を併せ持つユニークな化学種として、半世紀以上も前から有機反応に利用されてきた。しかし、不斉反応(鏡映しの異なる分子を作り分ける手法)への応用はほとんど進んでいない。その要因として、高活性と高選択性の両方を実現できる触媒の開発が難しいことが挙げられる。本研究では、反応性と選択性を制御する部位を独立して設計できる理想的な触媒デザインを立案し、不斉ラジカルカチオン反応を開拓する新規キラル光レドックス触媒の開発に挑む。