| Project/Area Number |
24K17820
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Basic Section 38020:Applied microbiology-related
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| Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
久松 大介 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任助教 (20880272)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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| Keywords | 唾液マイクロバイオーム / 腸マイクロバイオーム / 認知症 / アセチルコリンエステラーゼ阻害剤 / 老化 / マイクロバイオーム / メタボローム / 免疫ホメオスタシス |
| Outline of Research at the Start |
認知症をはじめとした加齢性疾患の発症には、全身性の炎症が関与していることが知られる。近年、腸内細菌が我々の身体の免疫システムをはじめ、加齢に伴う炎症状態の悪化に関与することが明らかになりつつあるが、その詳細は不明である。そこで本研究では、高齢者を対象に腸内細菌と全身の免疫機能の関係を調べることで、免疫機能が低下した集団あるいは高齢者でも免疫機能が高く維持された集団を同定する。さらに、その特定の集団に特異的な腸内細菌あるいは代謝産物を調べることで、免疫機能の低下に腸内細菌がどのようにかかわっているかを明らかにする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの神経変性疾患患者の口腔内(唾液)および腸マイクロバイオームが健常高齢者とは異なることを見出している。一方で、マイクロバイオームは年齢や性別、食事、飲酒、喫煙などの宿主の健康・生理状態、生活習慣が大きく影響することが知られる。特に近年、処方薬と腸マイクロバイオームの相関関係に注目が集まっている。しかしながら、これまで疾患によるマイクロバイオームの変化(ディスバイオーシス)と処方薬の影響を比較した研究はほとんど行われていない。そこで当該年度は、神経変性疾患患者の唾液および腸マイクロバイオームにおいて、処方薬の影響を明らかにし、より正確に疾患特異的なマイクロバイオーム変化を明らかにすることを目的とした。 まず、健常高齢者やアルツハイマー型認知症およびパーキンソン病患者において、抗認知症薬や抗パーキンソン病薬を含む、すべての処方薬、年齢、性別、飲酒、喫煙、口腔衛生環境の情報をもとにどのような因子がマイクロバイオームに大きな影響を及ぼす交絡因子となるかを調べたところ、唾液マイクロバイオームにおいて口腔衛生環境や疾患よりも処方薬、特に抗認知症薬のひとつであるアセチルコリンエステラーゼ阻害剤の影響が大きいことを見出した。一方で、腸マイクロバイオームでは疾患と処方薬の影響に大きな差は認められなかった。さらに、抗認知症薬の影響を考慮することで疾患、すなわち認知機能低下に特異的なマイクロバイオームの変化を見出すことに成功した。本結果は、これまでディスバイオーシスと考えられていたマイクロバイオーム変化の中に処方薬の影響が一部含まれていたことを示唆し、処方薬の影響を加味することで疾患特異的な変化をより詳細に捉えられる可能性を明らかにした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アルツハイマー型認知症患者を含む高齢者集団の唾液及び腸マイクロバイオームのメタ16S解析はすでに終了している。疾患あるいは宿主の免疫機能に相関するマイクロバイオームを見出すためには、年齢や性別以外の交絡因子の解析が必須である。申請者は多変量解析により、高齢者集団のマイクロバイオームに影響を及ぼす交絡因子の抽出に成功し、2報の論文発表を行なった。さらに、影響の大きい交絡因子を考慮することで疾患特異的な菌叢変化を明らかにした。一方で、宿主の免疫機能の評価のためのフローサイトメトリーを用いた末梢血単核細胞(PBMC)の解析も行なっており、おおむね順調に進んでいる。
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| Strategy for Future Research Activity |
昨年度は、高齢者集団の唾液及び腸マイクロバイオームの比較解析を行うことで、唾液マイクロバイオームに与える影響が疾患よりも抗認知症薬の方が大きいことを見出した。さらに、アルツハイマー型認知症を他の神経変性疾患と層別化する機械学習を行なったところ、糞便よりも唾液の方が弁別精度が高いことを明らかにした。 今年度は、フローサイトメトリーを用いて末梢血単核細胞(PBMC)の解析をさらに進めることで、B細胞やT細胞の存在量を指標に宿主の免疫機能を評価する。さらに、唾液や糞便のメタボローム解析を行い、宿主の免疫機能や疾患などと相関する細菌叢変化や代謝産物を調べる。
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