Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
本研究では、下層植生が菌類の分散プロセスに与える影響を解明することで、近年問題となっている下層植生の衰退が、地上生菌類の群集・機能群組成やその環境応答に与える影響の理解を進めることを目的とする。森林林床には、物質循環や樹木の更新動態に関わる重要な菌類が多数生育している。近年シカの増加に伴い問題となっている下層植生の衰退は、これら菌類の分散を促進させ、環境への応答を変化させることが予想される。そこで本研究では、ササが茂る北海道東部の森林に、ササ刈り取り区と非刈り取り区を設置し地上生菌類の分散と環境応答を調査することで、下層植生の衰退が地上生菌類の群集に与える影響を評価する。