Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
植物プランクトンの内,海の代表的な基礎生産者「珪藻」と漁業被害をもたらす種を含む「鞭毛藻」は海中で競合している。泥の中には珪藻の休眠期細胞(タネ)が高密度に存在し,「海底耕耘(海底を耕すこと)」によって泥と共に光が届く水深まで巻き上げることで珪藻が発芽・増殖し,有害鞭毛藻の増殖を抑制できるのではないかと考えた。実際に漁業者とともに実施した海底耕耘後に,珪藻の増加と有害鞭毛藻の減少を確認した。この「偶然の産物」を「有害赤潮防除手法」として昇華させるため,どのような環境下で,かつ鞭毛藻密度がどの程度であれば増殖抑制ができるのかを検討し「有害赤潮防除」を目的とした海底耕耘の実施マニュアルを作成する。