Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
Rac1タンパク質はシグナル伝達分子であると同時に悪性黒色腫などのがんの原因としても知られている。近年Rac1が複数の構造からなる動的構造平衡状態にあり、変異による動的構造平衡の変調が異常活性化を介してがんの誘発に関連することが示唆されているが、本来タンパク質が機能している細胞内においてRac1がどのような動的構造平衡状態にあり、どのように制御されているかは不明である。本研究では、in-cell NMR法(細胞内核磁気共鳴法)を用いて細胞内におけるRac1の動的構造の変化を解析し、 「Rac1の活性化に関わる動的構造平衡が細胞内においてどのように制御されているのか」という問いの解明を目指す。