Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
抗菌ペプチドは細菌から生命を守る生体防御機構を担っており、このペプチドが細菌膜と相互作用することで発現する抗菌作用を模倣した新たな抗菌分子の設計が近年注目を集めている。しかし、抗菌ペプチド・膜の性質と抗菌作用間の関係については未だ不明な点が多く、定量的な解析結果に立脚した分子設計はできていない。そこで、本課題では分子シミュレーションと機械学習を組み合わせた解析により、抗菌ペプチドと脂質膜の特徴的な性質を抗菌ペプチドの膜細孔形成能に紐づけることで、標的となる細菌膜へ選択的に作用する抗菌ペプチドの必要条件を明らかにし、さらに効率的かつ安全な抗菌ペプチドを設計する手法の提案を行う。