Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
細胞極性は、細胞の形態と機能の多様性を生み出す源であり、そのエラーは発生異常や疾病を引き起こす要因となる。多くの細胞は、細胞極性制御因子PAR複合体を非対称に分布させることで自律的に極性化する。これらの細胞は、個体発生のさなか隣接細胞や細胞外環境からの影響を受け、その極性パターンを変動させる。本研究は、線虫Caenorhabditis elegans胚の、体細胞―生殖細胞の運命非対称化を繰り返すP系列細胞を対象とし、細胞の自律的極性化が外環境からの化学・力学シグナルに応答する分子機構を、割球単離法に低侵襲的力学操作法や合成生物学の手法を融合した複合的アプローチで解明する。