Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
動物の視覚応答は、不快情動などの内部状態により大きく変動する。視覚応答を修飾する仕組みの1つとして、神経活動の周期的θ振動がシナプス伝達効率を促進することが指摘されているが、その機構の大部分はわかっていない。申請者らは、不快刺激を受けたショウジョウバエにおいて、θ振動が視覚応答を修飾することを報告した。本研究では、独自に開発したVR装置やθ振動の測定・介入系を用いて、θ振動が ①ニューロンからの出力を促進する機構 ②出力を同期する機構 ③後シナプス細胞にデコードされる機構 を明らかにする。本研究によって、θ振動がシナプス伝達効率を促進し視覚応答を修飾する、普遍的なメカニズムの解明を目指す。