Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
イカやタコを含む頭足類は、無脊椎動物中で最も進化した中枢神経系を持ち、視覚依存の高度な行動を展開する。収斂進化の観点から哺乳類と頭足類を比較し、視覚処理の共通の原理を探ることは科学的に注目されるテーマである。特に、視覚処理の中核をなす視葉は孵化後から成体に至る間に体積比で約千倍に成長し、複雑な神経ネットワークをを形成する。この成長と構造の変化は、視覚機能の維持と発達における独自のメカニズムを示唆する。本研究では、組織透明化技術と三次元蛍光イメージングを利用して視葉の構造変化を詳細に調べ、さらに空間遺伝子発現解析によってその発達に重要な遺伝子を探索する。