Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
ヒストンの翻訳後修飾はクロマチン構造に影響を与え、がんなどの疾患に深く関わることが知られている。本研究では、HAT阻害剤とG9a阻害剤から構成されるキメラ分子を用いてH3K9選択的なアセチル化を達成し、どのような影響を与えるか解明することを目的とした。キメラ分子を用いる標的タンパク質の分解誘導は、PROTACをはじめとして精力的に研究されているが、選択的なタンパク質の修飾法については限定的であり、最も頻度の高いアセチル化に関してはわずかに数例のみである。本研究では、キメラ分子を用いる選択的なアセチル化を通して、これまで困難であった疾患に対する新たなモダリティとしての可能性を示すことを目指す。