Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
インフルエンザは、変異型ウイルスの出現を引き金として毎年世界各国で流行し、数十年単位でパンデミックを引き起こしてきた。最近のCOVID-19の例において明確になったように、高度且つ急速に変異を繰り返しながら感染爆発を引き起こすウイルス感染症に対する対策は急務である。所属研究所において見出された新規天然物wickerol Aはインフルエンザウイルスに対して優れた活性を示し、創薬リード化合物として有望である。そこで、本天然物の不斉全合成を基軸とした類縁化合物ライブラリーの構築を目指して本研究を立案した。本研究では効率的な誘導化を可能とする生合成模倣二相系合成戦略で関連天然物の網羅的全合成を目指す。