Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
多剤耐性緑膿菌の伝播・拡大は、日本の医療安全にとって極めて深刻な問題である。申請者は、2016年以降日本の医療施設においてVIM型カルバペネマーゼ産生多剤耐性緑膿菌の分離率が増加し、さらに特定の地域においてプラスミド由来のblaVIM(VIMをコードする遺伝子)が短期間で変異を繰り返し、拡大していることを発見した。そこで本研究は、多剤耐性緑膿菌の臨床分離株の分子疫学解析を実施し、blaVIMを保有するプラスミドの伝播様式とVIM型カルバペネマーゼの進化様式を明らかにする。この基礎知見をもって、多剤耐性緑膿菌の院内感染対策に貢献する。