Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
真核生物のクロマチン構造の基本単位であるヌクレオソームは,ヒストンタンパク質とDNAの複合体として,通常は細胞核内に存在する。しかし,これらは細胞死の過程で細胞外に放出され,免疫細胞によって認識されることにより,炎症反応を惹起する。この炎症の過剰な誘導は自己免疫疾患などの原因となるが,細胞外ヌクレオソームがどのようにその特異的な免疫応答を引き起こすのか,詳細なメカニズムは不明である。本研究では,クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析により,細胞外ヌクレオソームと受容体の相互作用を明らかにすることで,未知である細胞外ヌクレオソーム認識機構の解明を目指す。